@ 中島敦side
銃声が聞こえ振り向くと 、窓硝子が飛び散る探偵社の階 。
…… !?
敦は懸命に走り出した 。
探偵社に飛び込むと同時に敦は叫んだ 。
然し 、思っていた状況と違う 。
国木田が広津を床に叩きつけていたのだ 。
黒服の一人を投げ飛ばす賢治 。
立原も銀も 、二人とも情けない姿で転がっていた 。
黒服の最後の一人を与謝野女医は蹴り飛ばした 。
乱歩は何事も無かったかの様に足元に黒服が転がる中 、デスク上でラムネを飲んでいる 。
更に嫌そうな顔をする国木田 。
既にキレてるのにまだ怒りそうだ 。
そう 、之 、が最悪な状況なのだ 。
之 、で 。
賢治は黒服達を容赦無く投げ捨てる 。
い つ も !?
物 騒 じ ゃ ン 、マ フ ィ ア よ り …… 。
様々な思いが混じり合い 、涙を流した敦 。
国木田は振り向くと驚いた 。
@ 有栖川あなたside
銃声は直ぐに治まった 。
矢張り 、勝てる訳無いのだ 。
あ 、
其れは 、其れは … 一体 。
期待と不安と恐怖と 、色々な感情が渦巻き気持ちが悪い 。
っ …… 。
喉が急に痛くなった 。
目頭が熱くなり 、手は震える 。
気づかれないように必死に隠した 。
強 い 。
此 一 言 を 聞 い た だ け で 迚 、迚 嬉 し い 。
更にもう少し聞こうとした 。
太宰は口を開きかけたが何かの言葉を飲み込んだ 。
そこで有栖は気づく 。
踏 み 込 み 過 ぎ た 。
安 心 …… ?
何 故 … 。
嫌そうな顔をしつつ立ち上がると 、太宰は尋ねた 。
n e x t ⇒
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。