第2話

✡ 桜色のプリンセス ✡
1,311
2018/03/31 13:54
〜13年前〜

母)いい?私達は弱い者や大切な人達を
守る為にこの剣術を使うの

貴)うん!

父)あなたが生きていく中で
大切な人達が出来た時
その人達を守れるように
今、あなたは頑張るんだよ?

貴)わかった!私頑張るね!

母)じゃあ今日も稽古を始めるわよ?

貴)お願いします!

・・・・・・・・・

そう言われてから13年間
私は毎日稽古をしてきた
3年前に両親を失ってからも
毎日欠かさず稽古をしてきた

そのおかげか私は『桜色のプリンセス』
という名で剣術の腕が強いと有名になった

博麗家は剣術を得意とする家系で
私のお父さんはある貴族に仕えてきた
でも、3年前私の両親はその貴族に殺された
私はその時、散歩してて家にいなかったから
その手下達に3年間追われている

貴)今度はこの街か...

私が持ってるのは両親の形見の刀2本と
少しの服だけ
お金はこの前の村に行った時底を尽きた

貴)宿には泊まれない、
夜は野宿か...

野宿は狙われる危険があるから
出来れば避けたい...

貴)真っ暗、流石に今日はもう
移動出来ない...

あ、ちなみに今は夜だよ
一昨日前の村に手下達が来たから
逃げて来たの

貴)クソ、村と距離が近かったから
追っ手がすぐそこまで、

突っ切るか...

貴)夜までどこかで身を潜められれば...

その時、ふと近くの森に目がいった

貴)森に逃げるか...
でも、迷子にでもなったら
私サバイバルなんて出来ないし...

追っ手はすぐそこまで来ている
今、迷ってる暇はない

貴)もう、しょうがない!

私は森まで走った

〜森〜

貴)とりあえずここに隠れて
やり過ごすか、

しばらくすると足音が近付いてきた

『どこ行った?』

『また見失ったか、』

『あっち行ってみるぞ』

『ああ、そうだな』

足音が遠のいていく

貴)ふぅ、よかった...

パキッ

貴)ッッ!?

足を少し動かした時、足の下にあった
木の枝を折って音を立ててしまった

『ん?音がしたぞ』

『猫だろ』

『ほら、行くぞ』

『あ、あぁ、』

貴)(よかった...)

安堵したのもつかの間、

『やっぱり誰かいるぞ』

『は?』

貴)ッッ!?

『俺が見てくる』

そう言って男の足音が近付いてきた

貴)(やばい、どうする...)

ガサッ

『み〜つけた((ニヤッ』

貴)クソ、

男達と距離をとって後ろを向き
森の奥に走る

貴)ここどこ、!?

どれくらい走ったか、
どんどん森の奥深くに走って行ったせいで
今どこにいるかがわからなくなった

バンッ

貴)ッッ、

『そんなに逃げんなよ』

『まぁでも、もう逃げられないね』

貴)もう囲まれた、

『大人しく死んでくれよ』

『にしても、やっぱり
桜色のプリンセスは可愛いな』

『お父さんとお母さんに会いたいだろ?』

『大人しくあの世に行っちまえよ』

貴)私は生きる、
お前らなんかに殺されない!

私は刀を抜き奴らを切っていった

ザシュッ

貴)ハァハァ...

最後の一人を斬り
見渡すと周りは血飛沫で汚れていた

貴)これから、どこに行けば...

貴)痛っ、

場所を移動しようと歩き出した時
体に鋭い痛みが走った

戦っている時に銃で撃たれた場所が
血を流して体に痛みを走らせる

貴)こんな所にいらんない、
行かなきゃ、

貴)でも、ここはどこ、?
うぅ、そんな事も言ってらんないよね...

貴)とりあえず奥に進んでみるか
あの街に戻っても
こんなに血まみれじゃ殺られちゃう、

それからしばらく歩き
開けた所に出た時

ドサッ

貴)あぁ、出血量が多い...

長旅にこの街に来るまで一睡もしていなくて
眠気の限界、それに過去から今に至るまでの
傷が私の体に限界を告げていた

貴)ここで、終わり...か、

草むらに倒れ夜空を見上げる

貴)お母さん、お父さん...
ごめんね、

貴)今、そっちに行くよ...

私はゆっくりと瞼を閉じた
意識が途切れる寸前

貴)(人の気配...、)

その気配を感じとった所で
私の意識は消えていった

彼女が眠りについた時
森の奥深くから出て来た
男2人が彼女に近付いた

??)銃の音がすると思って
見に来てみれば、

??》まだこいつ生きてるぜ?
どうする?ほっとく?

その男は血の跡を辿り彼女が
歩いて来た道を行く

そして、彼女が殺った殺戮の現場を見て
さっきの場所に戻ると
黒ずくめの男はニヤリと笑い

??)城に連れて帰る

??》何見てきたの?

??)ほら、怪我をしてる
この血の量じゃ早く手当しないと死ぬぞ

??》おっと、そうだな
早い所持ち帰るか

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