出血が酷すぎて何も見えない
どんどん血は溢れ出してくる
四肢切断するだけでこの悪魔摘出オペは終わったはずだ
だからもう本田教授との通信は切れている
泣きそうな顔で医師が話す
どれだけ吸引してもガーゼを詰めても
出血箇所が分からなければ血は止まらない
桁外れの出血で、出血量は増す一方
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一人席を立ち部屋を出る
外は走り回る医師で大騒ぎだ
ガチャッ
モニタールームに入る
第3オペ室で今手術が行われているのに気づく
音量を上げる
カチッ
カメラのアングルを変える
大出血している切開部分に画面が切り替わる
ガーーッ
第3オペ室の扉が開く
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!