第10話

1,444
2023/01/16 10:25
〜次の日〜
ジェル
ジェル
…ん、
いつもよりも早く目が覚めた。
ジェル
ジェル
…綺麗、
怖いぐらい綺麗に黒に染まっている空、
その黒をかき消すように光る眩しい月、
何だか誰かの人生に
手を差し伸べているシーンのよう。
ジェル
ジェル
…何言ってんだか、
〜朝〜
〜さとみ視点〜
さとみ
さとみ
……
目が覚めて、何となく天井をじっと見つめてみる、
見つめても別に色が変わるわけでもないのに、
何だかベッドから動く気になれない。
さとみ
さとみ
…でも、起きない…と、
気だるい身体を何とか動かしながら、
リビングへ向かう。
さとみ
さとみ
おはよう…って、ジェル…?、
ジェル
ジェル
……おはよう、兄ちゃんっ
普段は母が料理をしたりするキッチンに、
ジェルが立っていて少しびっくりした。
ジェル
ジェル
今日は俺が朝ご飯作ってみたんだ
さとみ
さとみ
へ〜…
昔からいつもと違った事をしようとするのは、
迷っていたり不安な事があった時のジェルの癖だ。
さとみ
さとみ
頂きます……、
ジェル
ジェル
うん、
ジェルの作る料理は美味しい、
美味しいけれど…何だか、不思議な味がする。

お母さんに料理を教えて貰えず、
独学で料理を学んだ事も関係するかもだが、

それとはまた違う…、何言うのだろう…、
他のものとは違う、不思議だけど美味しい味がする。
ジェル
ジェル
あ、そうだ兄ちゃん
さとみ
さとみ
ん?
ジェル
ジェル
今日はころんくんと一緒に学校行くねっ
さとみ
さとみ
…うん、分かった
ジェル
ジェル
ありがとうニコッ
ジェルは軽く笑って、
ジェル
ジェル
あ、もうこんな時間、先行くね
と、慌ただしく出ていった。
さとみ
さとみ
……
ジェルに友達が出来た事は嬉しい、
だけれど、やっぱりジェルが
俺から離れていく事が悲しい。

いつかはそうなる物、わかっているけれど、

俺にはもう時間が無いんだ。
その間に、もっと仲良くなれたらいいのに、
でも、ジェルの今の心の状態じゃ難しい。
どうしたらジェルと仲良く……
さとみ
さとみ
ゴホゴホッ……ッ
さとみ
さとみ
……はぁ、
最近よく咳き込んでしまう、
きっと寿命が近付いて来ているのだろう、
さとみ
さとみ
それまでに…
ジェルともっと仲良く…か、
簡単そうで、難しい。
きっとこれが、
俺が×ぬまでに成し遂げたいことだろう。
さとみ
さとみ
……頑張らないと、な

今回短くてすみませんっ!
受験勉強で忙しくて……っ、
できるだけ沢山投稿出来るよう頑張りますっ!

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