角名 side
- 夜中,あなたが出て行った
" ありがとう "と微笑んだあなたは
笑顔が懐かしいくらいに思えた
角名:行ってきます
- いつも一緒に並んで歩いた道
隣であなたが笑っていた風景を偶に思い出す
家を出て行ったけど
これからどうするつもりなんだ____?
角名:おはようございます
尾白:あれ,今日は角名が先なん
角名:?何ですか?
赤木:いや,あなたがまだ来とらんねん
- あなたがまだ来ていない____?
尾白:まぁ心配っちゅー訳やないけど?
赤木:いつも来とるのにおらんからな?
角名:………
大耳:角名,あなたはもう家を出ていたのか?
角名:………実は____
- 俺はあなたが家から出て行ったことを説明した
北:なるほどな
大耳:したら宮城に帰ったのか?
北:その可能性が高いかもしれへんな
- 宮城に帰ったならそれでいい
でも____何故か胸がざわついた
侑:お?なんや彼奴まだ来とらんの?
治:体育館入って第一声がそれかいな
侑:う,うっさいわ!いつもおる奴がおらんとなんか変な感じするやろが!
- 侑もあなたを気にしていた
侑と治にもあなたのことを説明した
侑:はっ……やっと帰ったん?せいせいするわ
治:ほんならもっとせいせいしとる顔せぇや
侑:は!?しとるやろクソサム!!
- 胸がざわついてるのは俺だけじゃないのかもしれない
まぁきっと宮城に帰ったのだろう
そう思って練習をしようとした____その時
監督:此処がバレー部の練習してる体育館です
警察:失礼しますね
- 突然監督が数人の警察官と一緒に体育館に入ってきた
何だ____?
警察:えー水城あなたさんはここの部員であってるかな?
角名:え………?
北:確かに。水城あなたはバレー部のマネでしたけど
警察:そうか
- やけに胸がざわついた
警察:えー水城あなたさんなんだが
『 昨日の夜,〇〇橋から川に身を投げた 』
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。