第117話

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2020/08/14 09:00




















- あたしの歯車が狂い出してから

もうすぐ1ヶ月が経とうとしていた

12月も中旬でかなり寒い

でも冬の寒さよりも

心が1番冷たかった____










あなた:ぃッ………













- 来て欲しくないけど何度でも来る朝

あたしはゆっくりと身体を起こす

それと同時に走る肋骨の痛み

恐らく侑くんに蹴られた時に折れている

呼吸が無くなるのも時間の問題かもしれない

あたしはそう思いながら支度を始めた























あなた:行ってきます………



















- もちろん朝ごはんは食べない

お昼ご飯も食べていないし

夜ご飯も食べていない

用意されているのかはわからない

けど____食欲も無かった

あたしはこの1ヶ月間水しか口にしていない



















あなた:おはようございます……




尾白:まーた来たんかいな。ドMか?




赤木:春高近いんやから集中させてくれよなぁ



















- 部員達はあたしに陰口/悪口を言う

そしてストレス発散かのように

あたしの事を殴る

大好きな人達に殴られる辛さを

あたしはもう____忘れてしまった




















生徒:また来たん?




生徒:早く学校やめや!




生徒:目障りやねん!



















- 校内に行けば関係の無い生徒達にも殴られる

理不尽に殴られる辛ささえも

あたしは忘れてしまった____




















生徒:最近やけに静かやなぁ?




生徒:人形みたいやな( 笑 )




生徒:したら可愛くしてあげようか?


















- 一人の女子がライターを取り出す

そしてライターに火を付けて

______あたしの髪の毛に当てた























" あなたちゃんは長い方が似合うね! "




" 本当ですか!? "




" うん。髪質もすごく綺麗だし,綺麗な髪の毛だね "




















- 徹先輩の為に伸ばした長い髪

あたしはその髪の毛が火に包まれていくのを

見ている事しか出来なかった





















生徒:髪の毛短いとだいぶ変わるんやなぁ




生徒:その方が可愛ええんやない?




生徒:嘘,ボロボロやん( 笑 )























- 肩上まで燃やされた髪の毛

あたしの身体はまた____ボロボロになった























あなた:こんにちは………




侑:もう来んなやって………え………?

















- あたしの姿を見た侑くんが目を見開く

多分_____髪の毛に驚いているんだと思う






















侑:ま,人の腕切ったんやから当然の報いやな




あなた:………



















- 呼吸をする度に痛む肋骨

これも____報いなの?












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