「 凛々華は本当に可愛いわね 」
「 また100点取ったの?凛々華すごいな! 」
「 モデルにスカウトされたって本当!? 」
「 凛々華は本当に良い子ね 」
「 それに比べてあなたは…… 」
「 ちゃんと勉強したの? 」
「 90点なんて……恥ずかしくないのか? 」
「 ほんと,凛々華と違って何も出来ないのね 」
「「 少しは凛々華を見習いなさい 」」
- いつもいつもそうだった
昔からいつも何でも出来る姉と比較されてきた
自分なりに努力はしているつもりだった
皆が姉に向ける笑顔をあたしにも向けて欲しかった
でも______
だれもあたしの事なんて見てくれなかった
" あなたはあなたのままでいいんだよ "
そう言ってくれたあの人も結局は姉だけを見ていた
あたしを見てくれる人は____誰も居ない
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!