第91話

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2020/08/09 12:00




















あなた:え____?




侑:凛々華もさっき言うてたけど,今日二人でおったのはほんまに誤解




あなた:え………?




侑:その……クリスマスプレゼント,一緒に買うてたんや













- そう言って侑くんは

可愛らしく包装された箱をあたしに手渡した











角名:この包装………




あなた:………!









- りんくんも気付いたらしい

この包装は____もしかして









侑:開けてみぃ




あなた:う,うん………














- あたしはゆっくりと箱を開けた

するとそこに入っていたのは____







































『 わ〜…これきれい……! 』




「 これがほしいの? 」




『 うん!これかわいい……! 』




「 ……でもおれたちにかえるねだんじゃないね 」




『 ……いいんだ。みてるだけで! 』




「 え? 」




『 きれいだから……みてるだけでしあわせ! 』




「 そっか。でもほんとうにきれいだね,この____ 」











































あなた:………シーグラスのネックレス………












- 箱の中に入っていたのは

昔からあたしが大好きだったシーグラスのお店の

可愛いネックレス____












あなた:これ,どうして……?




凛々華:あなたがずっとそういうの欲しがってた事,覚えてたんだ!




あなた:え………?









- だからわざわざ侑くんは

お姉ちゃんと一緒に買いに行ってくれたの____?












侑:ネックレス貸してみ




あなた:え?










- 侑くんがあたしの手からネックレスを取ると

あたしの首にネックレスを掛けた










侑:やっぱり似合っとるな




あなた:え……?




侑:この色,あなたに似合うと思ってん




あなた:……!













- 侑くんは優しく微笑んでいた









侑:あの時した告白には嘘偽りなんてあらへんよ




あなた:え……?




侑:あなたにフラれたあの日からも,あなたへの気持ちは大きなる一方やった













- 侑くんは真剣な顔で

あたしを見詰めながら話し始めた











侑:及川が本当はあなたを好きやったって知った時,俺はほんまに焦った




あなた:え……




侑:あなたが……及川の所に行ってまうんやないかって思ったんや













- あの時にはもうあたしの気持ちは____













侑:でもあなたは及川をフッた。それは安心したんやけど____












- " 違う人が頭に浮かぶって言うたやろ "

そう。浮かんでいたのは____違う人












侑:せやから余計に焦ったんや。俺は先を越されてしもたんかって




あなた:………!




侑:誰か死ぬ程気になった。でも気になるだけやと何も変わらへん



















『 あなたが誰かのものになる前に

もう一度思いを伝えんとって思ったんや。』



















侑:あなた




あなた:……?




侑:今お前が頭に浮かべる奴が誰かは分からへん。でも____



















『 俺の好きな奴はずっとあなたなんや。』






















侑:せやから____俺と付き合って下さい。























- あたしは侑くんがそう言い終わる前に____





















あなた:ッ





侑:……!!




















- 侑くんに抱き着いた


















侑:あなた………?




あなた:あたし,恋愛から背を向けてた




侑:………!












- 徹先輩を好きになって

お姉ちゃんが好きで近付かれたって勘違いをして

勝手に恋愛から背を向けてた













あなた:あたしが心を許せる人はりんくんしかいなかった




角名:………!




あなた:でも……侑くんと出会ってそれは変わったの













- 最初は嫌われていたし怖かった

でもあたしに心を開いてくれた

そんな侑くんに____あたしも心を開いた










あなた:徹先輩に告白された時,正直凄く驚いた




侑:………




あなた:でも,あたしの頭の中に浮かぶのは侑くんの顔だったのッ……




侑:え____?













- 徹先輩からだけじゃない

他の人に告白された時も

浮かぶのはいつも侑くんの顔だった










あなた:侑くんはあたしにとって本当にひまわりみたいな存在だよ……!




侑:………!




あなた:あたし,真っ直ぐな侑くんにいつの間にか惹かれてたの













- 惹かれてただけじゃない____






















あなた:あたし,侑くんの事がッ………!




























『 好きです。』






























- あたしがそう言った瞬間

二人の唇が重なった____
















侑:ほんまに……?




あなた:え……?




侑:ほんまに俺の事が好きなん……?




あなた:うん,大好きだよ……!












- あたしが柔らかく微笑むと

もう一度二人の唇が重なった















侑:あなた




あなた:?




侑:もう一度言うな






















『 俺と付き合って下さい。』




















あなた:よろしくお願いします……!




侑:絶対に離さへんからな




あなた:え……?




侑:絶対に……俺が幸せにしたるから




あなた:……!うん……!































- 最高に幸せな____クリスマスだった。













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