第111話

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2020/08/13 07:00




















- 11月下旬

IH予選を終えて春高に向けて練習に取り組んでいた











監督:集合!




部員達:はい!!










- 監督の掛け声で部員が集まる









監督:今日は皆に新しい仲間を紹介する




北:新しい仲間?




あなた:?











- 新入部員だろうか?

みんな心当たりが無いらしく首を傾げていた











監督:入って来い




部員達:………!













- 監督が体育館の扉に目を向けると

部員達も一斉に扉の方を見た

扉から入ってきたのは____











桃奈:小松桃奈です!よろしくお願いします…!












- 可愛らしい,一人の女の子だった












監督:小松は昨日稲荷崎に転校してきた1年生や




尾白:転校生?




監督:おん。バレー部でマネをしたいっちゅーから入ってもろたんや




桃奈:至らぬ点ばかりでご迷惑おかけするかもしれませんが,よろしくお願いします…!









- 桃奈ちゃんは控えめにそう言いながら頭を下げた

謙虚で礼儀正しくていい子そうだなと思った













監督:ほなマネージャー業は先輩のあなたに聞き




あなた:!水城あなたです!よろしくね,桃奈ちゃん!




桃奈:……!よろしくお願いします…!













- あたしが手を差し伸べると

桃奈ちゃんはあたしの手を握った

本当に女の子らしくて可愛い子だった









あなた:わからないことがあったら何でもきいてね!




桃奈:あ,ありがとうございます……!










- 一通りマネージャー業を教え終えた

飲み込みも早くてすごく仕事のできる子だった













あなた:マネ一人しかいなかったから桃奈ちゃんが入ってくれて嬉しい!




桃奈:そ,そんな……早く慣れるといいんですけど……









- 桃奈ちゃんは謙虚にそう言った













侑:あなたすまん。テーピングあるか?




あなた:あれ,救急箱にもう無い?




侑:おん。使い切っちまった




あなた:マネ部屋にあったはず!持ってくるね!




侑:サンキュ













- 侑くんはあたしの頭を撫でて体育館に入っていった









桃奈:宮侑………




あなた:?桃奈ちゃん何か言った?




桃奈:い,いえ……!




あなた:……?









- あたしはドリンクを作り終え

マネ部屋にテーピングを取りに行こうとした












桃奈:あなた先輩




あなた:?何?




桃奈:侑先輩って………
























『 あなた先輩の彼氏なんですか? 』



















あなた:………?そ,そうだよ……?




桃奈:………やっぱり……













- 桃奈ちゃんは少し考えるような仕草をした

すると突然____ニヤッと笑った










桃奈:稲荷崎って春高に出場するんですよね?




あなた:え……?う,うん




桃奈:春高……出場停止なんて嫌ですよね?




あなた:え……?









- 出場停止なんて嫌に決まっている

でも何でそんな事____


















桃奈:なら____



















『 今日から悪女になって下さい 』






















- 桃奈ちゃんは

何処から取り出したのかわからないカッターで

自分の腕を切りつけた











桃奈:きゃあああああ!!!!!!




あなた:ッ!?














- 突然桃奈ちゃんは叫び声を上げた












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