侑 side
治:生き返るなぁ……
角名:ほんっと疲れたね
銀島:まだ2日もあるんよなぁ……
- あなたを送って部屋に戻ると
三人が俺を待っててくれとった
俺達はそのまま風呂に来た
角名:あなたご飯食べた?
侑:おかずもご飯も3分の1ってところやな
治:逆にそんだけしか食わんでよく動けるよな
銀島:ほんま折れてまいそうよな
- みんなあなたの心配をしとった
俺も____あの身体は心配や
侑:何とかして食わせられんかな……
角名:まぁ無理して食べさせてもあなたの負担になっちゃうとは思うしね
治:杏仁豆腐とか作ってみるか?
銀島:杏仁豆腐作る材料あるなら買ってきた方がええんやない?
侑:どちにしろ杏仁豆腐なら食べるなら買い出しとか行かれへんかな……
- まだハードな合宿は後2日も続く
それを考えると
やっぱりあなたは少しでも多く食べた方がええと思う
治:ちゅーかやけに心配症になったなぁツム
侑:え?
銀島:入部したての時はあんなに嫌っとったんに
侑:そんな事ないし……
- そんな事あった
実際あなたを避けとったし
酷い態度をとってたと思う
けど____
あなたはそんな俺にもマネとして優しく接してくれた
角名:何で?
侑:え?
角名:何であなたには心開いたの?
- 心を開いた?
そうかもな。俺が女子と話しとるんやもん
侑:前も言うたけどあなたは他の奴と違う気ぃするねん
治:まぁそうやな。ちゃんとマネとして部員のことしっかり見てくれとるしな
角名:でもそれはマネとして認めただけでしょ?
銀島:え?
角名:侑は普段でもあなたに関わってるよね?部活関係ない時でもあなたと話してる。それは何で?
- 部員とマネが話したらあかんのやろか?
でも確かによく見てくれてるって言うのは
マネの時の話やから
マネとして認めた理由になってまう
それが日常でも話せる理由には
ならんのかもしれへん____
侑:……目が離せへんねん
治:え?
侑:彼奴いつも無理しよるし辛くても無理に笑いよる……せやからほっとけへんねん
- 気付いたらいつも目で追っとった
無理したりしてへんか
無理して笑ってへんか
いつも____心配しとった
銀島:侑……それって……
角名:銀,止めて
銀島:え?
- 銀が何かを言おうとした時
角名がその言葉を止めた
なんや____?
治:さっぱりしたなぁ
銀島:んな。はよ戻って寝ようや
北:あ,風呂におったんか
侑:?北さん?アランくん?
- 俺達が風呂から出ると
北さんとアランくんが俺達を探しとった
角名:どうかしたんですか?
北:いや,あなたが何処にもおらんくてな
侑:え?
尾白:何か知っとるかと思ってきたんやけど風呂に入っとったなら知らんか
- あなたが居ない____?
角名:どういう事ですかッ……!?
銀島:角名落ち着き
北:そのまんまの意味や。用があってマネ部屋に行ったけどあなたはおらんかった。その後合宿所を探し回ってもあなたが見つからんのや
治:外に出たとかは?
尾白:内鍵が閉まっとったからその可能性は低い
- なら____何処に行ったんや
角名:後見てない部屋とかは無いんですか?
北:……コーチ達の部屋を除いて一室だけ見とらん部屋がある
『 3年生の部屋や 』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。