仁菜:え?彼奴?" 宮侑 "やで!
- 入学式が終わり教室に戻る途中
あたしはさっきの人の事を聞いた
あなた:宮侑……?
仁菜:おん。同中やねん!
- どうやら同じ中学校だったらしい
だから仲良さそうだったんだ
それにしても" 宮侑 "って____
あなた:ねぇねぇ
仁菜:ん?
あなた:もしかしてその人ってバレー部?
- あたしがそう言うと仁菜は少し驚いた顔をしていた
仁菜:せやで!バレー部!知っとるん!?
あなた:え,あ……名前だけ聞いたことあって……
- 何せバレー強豪校のマネをしていた身だ
" 宮侑 "という名前は聞いたことがあった
仁菜:そうなんやね!かっこええやろ?
あなた:え?あ,まぁ……顔は良いと思うけど……
仁菜:性格悪そうって?( 笑 )
あなた:そ,そんなこと言ってないよ!
- 正直怖そうだし性格悪そうって思った
イケメンって大体怖いっていう偏見がある
仁菜:まぁ性格悪いよ?
あなた:え!?
仁菜:嘘嘘( 笑 )ほんまはええ奴やで?( 笑 )
- 『 女嫌いなだけやねん 』と笑う仁菜
女嫌い____なんだ
あなた:そうなの?
仁菜:おん。かなりの女嫌いやで?女の子に向かって" 豚 "とか普通に言いよるで?
あなた:え"!?
- 女の子に向かって" 豚 "って面と向かって言うのは
さすがに酷すぎる
やっぱり怖いな……あまり関わらないようにしよう
でも____
あなた:仁菜はその……宮くん?と仲良いよね?
仁菜:え?私は腐れ縁みたいなやつだよ( 笑 )
- 『 そもそも女子として見られてないよ 』
と仁菜は笑った
あなた:そんな事ないよ…!仁菜凄く可愛いもん!
仁菜:え……?
- あたしは本心を口走っていた
仁菜が驚いた顔をしていたので
ハッとして口を押える
あなた:ご,ごめんね急に……
- 悪いことを言ったわけでは無かったが
初対面の奴にこんな事言われても引くかな
そう思ったあたしは咄嗟に謝っていた
仁菜:あなた____ありがとう
あなた:え……?
- 仁菜はそう言って凄く嬉しそうに微笑んでいた
良かった_____喜んでもらえたんだ
仁菜:で,侑どう思う?
あなた:え?
仁菜:気になったりせんの?
あなた:え!?
- 急にそんな事を言われて驚くあたし
でもあたしは____
あなた:気になったりとかは……無いかな
仁菜:え?何で?あ,彼氏おるんか!
あなた:ううん,いないよ( 笑 )
仁菜:え?
- 『 なら何で? 』と聞いてくる仁菜
宮くんは相当モテる人なのだろう
そりゃ歩いてるだけで廊下で騒がれて
教室入っただけでラッキーと言われるくらいだ
きっと誰もが好きになる存在____でも
あなた:あたし恋愛はもうしたくないんだ
- もう____泣きたくないから
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。