その日から、あおい君と、目が合うことはなかった
やっぱり聞かれてたのかなぁ...
でも、約束したし...お祭り...
その日は明日に迫っていた
まどか)「ねぇ、どーすんの?行くの?いかないの?」
ハル)「い...行くよ。約束したし」
まどか)「じゃ、応援していいんだよね!」
ハル)「応援って..そんなんじゃないし」
まどか)「(やれやれ...)ま、頑張んな!」
ハル)「うん。」
[祭り当日]
時間は6時の20分前。
さすがに早すぎた...
少し寒いかも
時間は6時。もうそろそろかな
時間は....7時が来る
あおい君は来ない
花火...始まっちゃうな...
やっぱり約束なんかじゃなかったのか..
でも...あと少し、待ってみよう
時間は...8時。もう花火も終盤だよ
8時30分が来そうな頃、時計台のとこには、もうハルの姿はなかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!