『じゃあ、また...!..//』
『失礼します、//』
🐭「はい、また..//」
ぺこり、と頭を下げて
俺と反対方向へ走っていく
あなたさんをぼーっと見つめながら、
未だに現実なのか理解できずにいた。
スマホをまた出して家督を開くと
「あなたさんが友達登録されました」
その表示にドキッと胸が鳴る。
あなたさんのアイコンは
可愛いトイプードルの写真で
そういう所も好きだな、なんて思って。
🐭「. . . あ、やべ、」
ハッと我に返る
ここ...廊下だし...///
とりあえず深呼吸をして
痛いほど上がっている口角を
何とか落ち着かせ、
でも心の中は騒ぎっぱなしだったけど。
もちろんその日は
練習なんて頭に入るわけなかった。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。