第27話

幸せとは
929
2019/01/01 13:37
カンタ
ととととと
トミー
うるせぇ
カンタ
いひひ〜
トミー
え、きもい
カンタ
何言っても今の俺には効かない
Pさん
カンタくんキャラ変わった?
キイチ
随分と浮かれてますね
トミー
あなたさんだろ
Pさん
あーーーーーなるほど
カンタ
聞きたい?聞きたいよね、やっぱりー
トミー
いや、誰も聞きたいなんて言ってない
カンタ
俺さー
トミー
始めやがった
キイチ
話長くなる気しかしませんね
Pさん
それだけ嬉しかったんだろうね
カンタ
告白してきちゃったよ
Pさん
わお!カンタくんやる〜
カンタ
だろだろ!
トミー
で?
盛り上がってるPさんとキイチとは真反対の反応をするトミー。

少し怖い顔で俺に問いてきた。
カンタ
え、えっと、それで付き合う事になりまして…
トミー
ふーん、
キイチ
良かったじゃないっすかぁ
Pさん
勝ち組か、カンタくん
カンタ
あはは〜
トミー
それだけ?話
カンタ
え、うん
トミー
あっそ
トミーは何処かへと行ってしまった。
Pさん
トミー機嫌悪いのかな?
キイチ
なんかあったんすかね
カンタ
…んー
皆んなが寝た頃、俺はパソコンを閉じ部屋を出た。
すると、リビングにトミーがスマホに向かって怖い顔をしていた。
トミー
お、カンタ
カンタ
もう寝たかと思ってた
なんとなく、気まずい空気が流れた。
トミー
あなたさんと付き合ってどうすんの、これから
カンタ
え?何が?
トミー
お前は、ただでさえ動画で最近態度が変なのに付き合って浮かれて、ますます変になられちゃあさ、視聴者さんだって自然に離れていくし察しのいい人だと何かに気づくかも知れない
カンタ
え、俺最近変だった…?
トミー
自覚ねぇのかよ
カンタ
え…
トミー
妙にヘラヘラしてる日もあれば、変に落ち込んでる日もあって、お前に言わないだけで周りはどうしたってなってんだぞ
カンタ
そう、だったんだ…
トミー
お前さ、それでさ付き合えて幸せ〜ってしてたらもっともっと怪しがられるんだかんな、そこんとこ考えろ
落ち着いたトーンで淡々と話してくるが1つ1つの言葉が俺に刺さった。
トミー
万が一、バレたらどうすんだよ
カンタ
それは…
トミー
ちゃんと報告するつもりだったか?
カンタ
いや、隠すつもりだったけど…
トミー
また、カフェ出入りしてデートとかするつもりだったか?
カンタ
……
何も否定ができなかった。
トミー
あなたさんに信じられないほど傷つく言葉が降りかかる、それだけじゃない、チャンネル的に荒れて活動を休止しなきゃいけなくなるかも知れない、ここまで毎日投稿守って来たのに…それでも、お前は隠してコソコソ楽しくすんのか?いや、楽しくなんてできねぇよな、ビクビク怯えながら遊ぶのか?
カンタ
……
トミー
無計画過ぎんだよ、お前。自己中心的考えで、周りが見えない所で大切な人を傷つけんだよ、その怖さがわかってんのか!
トミーの荒げた声に、俺は驚いた。
けれど、正論過ぎて何も言い返せなかった。
トミー
まぁ、お前は怖くないかもな、けどな、あなたさんは怖いぞ、きっと、そして次第にお前と2人で外にすらでれなくなる。辛くないのかよ
機関銃のように飛び交う言葉は全て正論だった。
トミー
まぁ、考えろ。
おやすみ
俺の肩に肩をぶつけ、トミーは去っていった。
無能すぎた…。

俺、どうするべきなんだ。

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