第10話

気持ち
1,196
2018/11/25 16:32
カンタ
ただいまー
トミー
おーおかえり
カンタ
なんかさ、好きかもしれん
家の中へ入った途端に思った。
あ、好きなんだ。と。
離れたくないと言う気持ちが重い程に感じた。
もう、会いたい、いま何してるのかさえも気になった。
トミー
おおお、凄い急だなぁ、
カンタ
でさ、なんか、彼氏?と別れたいらしくって
トミー
おお、そっか、良かったな
カンタ
う、うん…複雑だけどね
トミー
で、なんか進展はあったの?
カンタ
んー、なんかさ、ハグしたくなっちゃった
トミー
で??
カンタ
でって、
トミー
だからー、ハグしたの?
カンタ
いや、そんな無理だよ
トミー
無理って…まぁ、そうだよね
カンタ
うん
トミー
これから、カンタがどう動くかだよ
カンタ
うん、頑張ってみようと思う
トミー
なんか、珍しいねカンタにしては
キイチ
カンタさん
キイチは突然心配そうに階段から降りて来て俺の顔色を伺いながら話して来た。
カンタ
ん?
キイチ
送ってきたんすか?
カンタ
うん、
キイチ
なんか進展あったりしました?
カンタ
んー微妙かな
キイチ
そうなんすねー、頑張ってください!
カンタ
うん
トミー
明日こそ頑張れな、おやすみ
カンタ
うん、おやすみ
四方八方からくる同じ言葉。
「頑張れよ」
そんなのわかってる、けど考えてみれば何を頑張るのだろうか…わからなくなった。

考えて考えて答えを出すより動いて動いて答えを出そう、そう思った。
明日カフェで会ったら何をしよう何を話そう、心が弾みウキウキとした気持ちのまま一夜が明けた。

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