久しぶりだ、こんなに可愛い本気の笑顔を見るのは……。
パソコンに向かっていると、いつの間にかあなたちゃんの上がりの時間が来ていた……。
人気の少ない暗い夜道をのんびり歩きながら電灯に照らされるあなたちゃんの横顔を見ていた。
少し口角が上がっていて、そしてたまに髪の毛がなびいて…久しぶりに見る光景だった。
胸がドキドキとしていた。
視線が俺にじっと向けられていた。
動いていた足を止めて向かい合った。
とてもとても緊張して思った通りに言葉が出せなくて恥ずかしさに襲われた。
息を大きく吸った。
満面の笑みを浮かべ、凄い勢いであなたちゃんが抱きついてきた。
なんだか、幸せを感じた瞬間だった。
耳元で響く声は俺の鼓動を早くさせ、ドキドキと心臓が高鳴り変な緊張感に襲われた。
喜びのあまり声が出てしまい、多分とんでもなくキモい顔をしている。ニヤケが止まらない…。
可愛い華奢な体を抱きしめて俺らだけの時間が過ぎて行くのを感じた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!