第26話

告白
965
2019/01/01 10:07
カンタ
あなたちゃん!!
あなた

あ、カンタさん

カンタ
待ってるね
あなた

はい!!!

久しぶりだ、こんなに可愛い本気の笑顔を見るのは……。
パソコンに向かっていると、いつの間にかあなたちゃんの上がりの時間が来ていた……。
あなた

カンタさん!!

カンタ
っあ、
あなた

一緒に帰りませんか?遠回りで…

カンタ
だね
人気の少ない暗い夜道をのんびり歩きながら電灯に照らされるあなたちゃんの横顔を見ていた。
少し口角が上がっていて、そしてたまに髪の毛がなびいて…久しぶりに見る光景だった。
カンタ
あ、あのさ
あなた

はい!?

カンタ
その、言いたい事あるんだけどいいかな?
胸がドキドキとしていた。
あなた

はい

カンタ
俺さ、こんな仕事してるし人目とか気にしてなくちゃ街とか歩けないし、そのなんて言うか…普通な感じの過ごし方はできないと思うんだけど…それに、思った事を口に出せなかったりするけど、なんて言えばいいのか…その、……
あなた

……

視線が俺にじっと向けられていた。
動いていた足を止めて向かい合った。
とてもとても緊張して思った通りに言葉が出せなくて恥ずかしさに襲われた。
カンタ
あなた……ちゃん
あなた

あの、全然呼び捨てしてください

カンタ
あ、うん…
息を大きく吸った。
カンタ
あの、その、…ふぅ、…あなた、俺と付き合ってくれないかな!!
あなた

はい!!!!!!!!

カンタ
うわぁ、ぁ、
満面の笑みを浮かべ、凄い勢いであなたちゃんが抱きついてきた。

なんだか、幸せを感じた瞬間だった。
あなた

はぁ、もう本当に夢みたいです

カンタ
…お、俺も
耳元で響く声は俺の鼓動を早くさせ、ドキドキと心臓が高鳴り変な緊張感に襲われた。
あなた

あの、顔見てだと言えなさそうなのでこのまま言いたい事言ってもいいですか?

カンタ
う、うん
あなた

カンタさん、大好きです

カンタ
…っつ、
喜びのあまり声が出てしまい、多分とんでもなくキモい顔をしている。ニヤケが止まらない…。

可愛い華奢な体を抱きしめて俺らだけの時間が過ぎて行くのを感じた。

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