カナエside
もう陽は昇り始めていた。
影が少し伸び始め、
頬に陽の光が当たる。
無惨が今になって
体を大きくしだした。
ブクブク膨れ上がって
赤ん坊のような姿になって、
その中に炭治郎君が吸い込まれた。
檸檬ちゃんは直ぐに
建物の影に隠と向かった。
檸檬side
なんで私はこんなに……
私は役に立たなければならなかったのに!!?
ほとんど寝てたし!!
上弦とも戦ってないし!!!
倒したァァァ!!!
その時だった。
突然、右脚から今まで感じた事のないような
激痛が走った。
その時だった。
遠くで沢山の泣き声が聞こえたかと
思った、次の瞬間……
嗚呼、この推測は間違っていて欲しかった
私が炭治郎を救う
命に変えてでも
このままじゃ、
私の命も持ってあと10分持つか持たないか位
私の寿命を無駄にはしたくない
1分足りとも!!
走れ!!速く!!1分でも!!
1秒でも速く薬を打ち込む!!
ごめんねカナヲ、
出来ることなら、
しのぶさんやカナエさんも一緒に4人で
蝶屋敷に帰りたかった。
なほ達やアオイにも、
《 おかえり 》って言って欲しかった
花の呼吸
終ノ型
彼岸朱眼ッ!!!
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ 34話 私の覚悟
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。