あなたside
先輩と付き合ってから半年が経ったある日。私は立ち直れないぐらい泣き崩れた。理由は、増田先輩が病気で余命が残り1ヶ月あるかないかぐらい。
先輩は入院している。
あなた:先輩…!!
増田:あ!あなた!!今日も来てくれたんだ!!笑
あなた:当たり前でしょ??彼女なんだから!!!!( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )ニコッ
増田:そうだね…ありがとう…
((早く…言わないと…!!
増田:あの…あなた。俺、言わなきゃいけないことがある。最後のお願い。
あなた:なーに?
増田:俺と別れてほしい。
あなた:…!?
増田:今の俺じゃ、あなたのことを幸せに出来ない。むしろ、気を使わせてるし、不幸にしかしてない。こんな俺と一緒にいないで、他にいい人見つけて幸せになって欲しい。これが、俺の最後のお願い。
あなた:そんなお願い…聞けないよ…
増田:お願いだ。俺が死ぬ前に、あなたの最高の笑顔を見ておきたい。だから、新しい彼氏見つけて…??
あなた:待って。私からの、提案がある。
増田:なに?
あなた:先輩の最期までは私は別れない。先輩が最期を迎えたら、私は先輩のお願いをきく。だから、最期までは私の彼氏でいて?
増田:わかった。じゃあ、俺が死んだら絶対に幸せになれよ?
あなた:わかった。約束ね。
そして、先輩はちょうど1週間後に息を引き取った。
あなたside
先輩、絶対に幸せになるから。先輩には後悔させてやる!!笑
先輩よりもいい人見つけて幸せになるんだから。天国から、私の恋を見守っていて。
ありがとう。大好きだったよ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!