第38話

障害物競走
7,128
2018/02/02 18:07




舞『あっ!見て、芽衣!次あの2人だよ!!』






あ、湊と光っち。






舞『2人とも頑張れー!!』





舞の叫びに光っちが大きく手を振る。


湊はたぶんそんな光っちに、「静かにしろ」って
言ってる気がする。笑






『よーい、、、パァーン!』





2人が出場してるのは、"障害物競走"





網とか平均台とかあるから、一概には言えないけど、


湊も光っちも、ずば抜けて速い。




そして遂に2人がトップで最後の障害物へ。





ん?





私「‥なんか変じゃない?2人とも。」





最後の障害物エリアに行き、

2人が立ち尽くしていた。




舞『え、なんであの2人動かないの??』



私「分かんない…けど、」






けど、




なんか、、




あれ?








私「ねぇ舞、、気のせいかな、、」






こっちに向かってきてる気が…














湊『…………芽衣、ちょっと来い。』







私「……は!?!?えっ!?どういうこと!?」








湊『……いいから。』









そう言ってゴールテープの方へ連れていかれる。







私「ねぇ、どういうこと‥??」







湊『……!!芽衣、走るぞ!!』







そう言われ、湊に思いっきり引っ張られ、
走り出した。



後ろを振り返ってみると、光っちが舞を連れて走ってきていた。



舞も混乱している顔をしていたけれど、、



ちょっと嬉しそうだった。






て、、、






私「私の脚じゃ、舞と光っちに勝てるわけないじゃーーーん!!バカ湊!!」







湊『……俺はバカじゃない。』





私「いや、、今その言葉要らないしっ!!」





湊『……それに、、俺が芽衣を引っ張ってんだから
負けるわけないじゃん。』







そう言って湊はさらに加速した。




初めてのスピード感。




足が速いとこんなに逆風が…







ーーーーーーパァーーーン!!







私「…………て、、、5位かよ!!」




湊『…やっぱ芽衣の足が遅すぎたかなー。笑』




私「はぁー!?!?(怒)」




光『良いじゃん、俺らなんてビリ(6位)だぞ〜』




舞『そうだよ!せっかく全力疾走したのにっ!』





湊と私が5位で、舞と光っちが6位(最下位)

2人ともぶっちきりの速さだったのに、

順位だけで見ると低レベルの争い‥笑






私「…てかさ、なんで私と舞は連れて行かれたの?」




舞『あっ、そう言えばそうだよ!最後の障害物って
何だったの?』







光『…………え、あー、えっと、、』







湊『…………同じクラスの女を連れてゴールしろって
書かれた手紙があったんだよ』







私「そういうことかー!早く言ってよ〜」



舞『ほんとだよ〜、そしたら全力で走ったのに!』








そう言ってくれたら、モタモタせずにゴールテープ
目指したのになー!






でもそれって、、






私「もはや障害物競走じゃなくて借り物じゃない?笑」





湊『…………まぁ障害物といえば、障害物なんじゃない?笑』





私「どういう意味かしら!?(怒)」









そうして、午前の部は終了した。





体育祭も午後の部へ。





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