第64話

夏休み
6,799
2018/02/18 07:17



夏休みーーーー





それは、嫌いな勉強をやらなくて済む期間。







では、ない。









舞『終わったーーー!!』



私「え!?終わったの!?」



舞『これで夏休みの宿題しゅーりょー!!』



私「舞〜〜〜(泣)私全然終わらないよ〜〜(泣)」



舞『え、まだ終わんないの!?』




私「あと英語残ってる…」






夏休みも終盤に差し掛かる頃。


舞と海以来、久しぶりに会っていた。



一緒に宿題をするために。







舞『んー、英語かー教えてあげたいけど…私も英語は
苦手なんだよなぁ…。』






うちの高校はなぜか、宿題を見せ合いっこするのを
見越してか、一人一人違う課題が出されている。


だから同じクラスなのに舞は英語の宿題はなし。
逆に私は舞がやっていた数学の宿題はない。







私「どうしよーーー(泣)」




舞『んーーーー、あ!湊に教えてもらえば?』




私「……え、湊!?」




舞『湊、英語学年トップだし!』






たしかに湊は海外に住んでいたこともあり、

英語の成績は学年でも群を抜いている。






私「……無理。」



舞『え、なんでよ!?』



私「だって、しばらく連絡取ってないし…」



舞『連絡してないの?』



私「だって、何て送ったら良いのか…」



舞『バカじゃないのーー!!笑』



私「わ、笑わないでよ!(泣)」









舞にはハル君の告白を断ったこと、


そして湊のことが好きだってことを伝えた。



舞は私の気持ちに気付いていたらしく、


特に驚く様子もなく、


頑張れって言ってくれた。



てかハル君といい、舞といい、私の気持ちに2人も


気付いてるってことは、




湊も気付いてるんじゃ、、、





と思ったら怖くて連絡が出来なかった。









舞『あ、もしもし湊ー?』







私「……!?!?!?」







舞「今どこにいるー??あ、家にいんの?」






私「ちょ、ちょ、ちょっと!!舞!!」






舞がいきなり湊に電話をかけた。







舞『芽衣がさー、英語の宿題終わらなくて困ってんだよね〜。私これから光とデートだから、湊が教えてあげてよ!』




私「え!?いや、ちょっと舞!?」




舞『うん、うん、あーそうそう。あ、ほんと?』






何やら湊と舞が電話越しに何か話している。







舞『オッケー、分かった!じゃあ宜しくね〜♪』





そう言って舞は電話を切った。






私「よ、宜しくって……」





舞『30分後なら良いって〜!部屋汚いのかね?笑
芽衣、家知ってるよね?』





私「いや、知ってるけど…舞も一緒に行こうよ!」




舞『残念♡私はこれから光とデートだから♡』




私「嘘だー!!」




舞『残念、本当にデートなんだな〜♡じゃあ、芽衣!
気を付けてね〜♡(色々と)』







そう言って舞は荷物をまとめて帰ってしまった…






そんな、、





湊に久しぶりに会うのに





それが家なんて





さらに緊張するんだけど……








とはいえ、一応湊の家の近くまで来た。








一応湊に連絡しておこう、、







私〈本当に家行って大丈夫なの?〉





すぐに返事が来た。





湊〈うん。大丈夫。道は覚えてる?〉




私〈覚えてる。あと10分ぐらいで着く。〉







咄嗟に嘘をついた。



本当はもう湊のマンションの目の前にいるんだけど



ちょっと心の準備が、、、





久しぶりに見たな、この高層高級マンション。。






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