第62話

やっぱり私は、
6,951
2018/02/17 03:11






湊『………………貸し1だからな。』






私「え!?貸し!?」






湊『いや、1じゃ足りないか。やっぱ貸し10だな』





私「10!?多くない!?」






湊『…………心配させたバツ。』






私「本当にごめんってばー!!」






湊『……ダメ、許さない。』






私「許して?(上目遣い)」






湊『…………やだ。』






私「ケチー!!」










湊『……じゃあもっと可愛く言ってみ?』






私「……え、、か、可愛く…?」






湊『芽衣には無理かー。笑』






私「む、無理じゃないもん!」









いきなり湊が変なこと言うから、


シドロモドロしてしまった…












湊『冗談だよ、ばーか。笑』










ほら、行くぞ。


と言い、湊がまた歩き出す。










私だって、、









私「……み、湊!!」








湊の手を掴み、振り向かせる。






湊、驚いてる…









やばい、





恥ずかしくて泣きそう。











私「……………ごめんね?」











湊が目をまん丸にして、私を見下ろす。











私「…………ど、どうでしょう…?」










ものすごく恥ずかしかったんだけど…















湊『……芽衣には10年早かったかなー』








私「ちょ、ちょっと!!頑張ったのに!」








湊『ははっ(笑)、ばーか。』














湊がやっと笑った。






ちょっとだけ、頬が赤らんだ気がしたのは




気のせいかな。




日焼けのせい、かな。









さっきまで湊はスタスタと前を歩いていたけれど、


今は私の隣で、私のペースに合わせて歩いてくれる。




後ろ姿を見て歩くのと、並んで歩いて顔が見えるのとでは、こんなにも違うんだなぁ。










ありがとう、




やっぱり湊は優しいね。














湊『きっと焼きそばカピカピになってんだろうな〜』





私「…………たしかに。。ほんとごめん〜(泣)」





湊『あーあ、焼きそば可哀想だな〜』






私「……ちゃんと味わって食べる。泣」












私、気付いちゃったんだ。






正確に言うと、とっくに気付いてた。




















湊『…………ははっ(笑)、芽衣のばーか。笑』





















やっぱり私は、、






















湊が好き。









プリ小説オーディオドラマ