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第5話

恋と霞と炭焼きと
獏良 遼
水柱との任務?
しのぶは朝から御館様に呼ばれ、柱合会議を行う屋敷へと赴いた。そして、蝶屋敷の裏側の自室がある方の出入口から帰ってきたかと思えば、唐突に任務が出来たと言った。
胡蝶 しのぶ
ええ、私と富岡さんの二人で出向く事になったわ。内容は守秘義務があるから言えないけれど、日数はかからないと思うわ。私が帰るまで蝶屋敷を代わりにお願いね
たまたま廊下ですれ違った俺は、しのぶが自室に行くまでついて行きその任務の事を聞いた。
にしても、守秘義務がある任務…ねぇ
獏良 遼
あぁ、別に大丈夫だが…何で俺に?アオイやカナヲでもいいだろうに
屋敷を一時任せられるのは別に構わないが、わざわざ俺に言わずともアオイの方が適任なのでは?最早、俺がアオイに伝える仲介人として伝えられてもおかしくないと思うんだが。
胡蝶 しのぶ
たまにはいいじゃない。激励みたいなものよ
…何か企んでいる訳でも無さそうだし、同級生としてもこの屋敷の住人としても、ここの管理人と言えるしのぶに任せられるのは正直嬉しい。だから、俺はその事を快諾した。
獏良 遼
そうか。まぁ、任せろ!皆がいるからな。安心して戻って来いよ、しのぶ
胡蝶 しのぶ
分かったわ
行ってこい、ではなく戻って来い。この言葉の意味が分からないほどしのぶは察しが悪くない。

俺が言ったことに一瞬目を見開くも、一つ頷いて了承した。師範…いや、姉の面影を残すあの笑顔で。

…この蝶屋敷に、しのぶは必要不可欠だからな。


俺はしのぶの自室手前で表の方の様子を見に行くと言ってしのぶの元から離れ、任務終わりでまたもや来てくれているあの三人の元へと向かう。

なんかあの三人と居ると安心出来るというか何と言うか…ただ、先輩風吹かせたいだけなのかな俺。
なんて思いつつ、表の庭へと歩みを進める。



すると、恋柱と霞柱が来ていた。あの二人と話しているのは炭治郎だけだった。
獏良 遼
恋柱様、霞柱様、お疲れ様です。どうして蝶屋敷に?
甘露寺 蜜璃
あ、遼君!久しぶり!要件という要件は無いんだけどしのぶちゃん居ないかな〜って
久しぶり…と言うのは、以前恋柱様とはしのぶを混じえて二、三度程雑談をしたり、甘味処に行ったりした事がある。それも最後が2ヶ月程前だ。
…ちなみに甘味処に行った後は小芭内さんにめっちゃネチネチ怒られた。
時透 無一郎
僕は炭治郎とお話したくて
霞柱様とは柱稽古含め何度か話をしたことがある程度で、柱の皆さんの中では一番と言っていいほどに接点が薄い方かもしれない。任務での怪我も少ないし。

ただ、最近炭治郎との合同任務から少しづつ年相応の男の子のような言動を見せ始めた。笑う回数も増えてきているし、此方としては大変微笑ましい。特に炭治郎に懐いているようで、時折兄弟のように見えなくもない。
獏良 遼
そうでしたか。恋柱様、すみませんが今しのぶは任務の準備をしておりますので、帰還してからとなります。霞柱様は外ではなんですので、中の部屋か縁側をお使いになって下さい
甘露寺 蜜璃
あらそう…残念ね。だけど、私も炭治郎君達とお話がしたいわ!
時透 無一郎
じゃあ、縁側に座ろう。炭治郎もほら
竈門 炭治郎
あぁ!
獏良 遼
では、お茶を…
こんな輝かしい顔面偏差値の中に居たら秒で倒れそうなので、自分で逃げ道を作らなければとお茶を淹れるのを口実にその場から離れようとするも…
甘露寺 蜜璃
何言ってるの!
獏良 遼
え…?
恋柱様が迫ってきて、
時透 無一郎
遼も一緒に話そう
獏良 遼
いや、俺は…
霞柱様に袖を引かれ、
竈門 炭治郎
遼さん、折角ですしいいじゃないですか!
最後に炭治郎に頼まれる。断れねぇ…
獏良 遼
うぅ…わ、分かりましたよ。でも、お茶は持ってきますね
神崎 アオイ
遼さん、私が持ってきますのでどうぞ談義に花を咲かせてください
そこへ丁度通りかかったアオイが本人は気を利かせているつもりでそう言ってくれる
獏良 遼
アオイ…嬉しいけど、逃げ場を無くさないでくれ…
アオイはきょとんとした顔をしながら台所へ向かって行った。


その後、中で話をしようという提案を皆が呑んでくれて茶の間の一つを使う事になり、大きくて座布団に座るような机を囲むようにして座った。
獏良 遼
そう言えば、何で善逸と伊之助は居ないんだ?一度見かけた気がするんだが…
竈門 炭治郎
あぁ、それは…あの二人任務から帰ってくる最中の小競り合いで足をくじきまして…今、足を安静にさせておけって言われて一室で休んでます。
獏良 遼
何やってんだあの馬鹿二人は…
甘露寺 蜜璃
ふふっ、可愛いわ!
時透 無一郎
百歩譲って任務なら兎も角、私情で戦闘で必要な足怪我するとか馬鹿じゃないの
獏良 遼
ド正論で殴らないであげて下さい霞柱様…
色々な雑談の最中、話の矛先が徐々に俺に向いてきた。
甘露寺 蜜璃
そう言えば、遼君って何で富岡さんや不死川さんは下の名前で呼ぶのに、私達だけ柱の名前で様なの?
時透 無一郎
なんか富岡さん達ずるい…
獏良 遼
いやそれは、あまり話した事の無く接点も少ないお二人の事を急に下の名前で呼ぶのは何と言うか…馴れ馴れしいと思われないかな〜と…
竈門 炭治郎
では、富岡さんと不死川さんとは接点が多いんですか?
獏良 遼
あぁ、富岡さんとはしのぶ繋がりで鬼殺隊入った当初から話してるし、不死川さんは見ての通り怪我が多いからな。あと、小芭内さんともよく話すな
甘露寺 蜜璃
伊黒さんと?意外だわ!
獏良 遼
馬が合う…というか、話しやすいというか、一緒に居て楽なんですよ。しのぶにその事を言うとたまに引かれるんですけどね
時透 無一郎
何で?
獏良 遼
ほら、小芭内さんって結構ネチネチした性格と言葉じゃないですか。別に俺の時はそれが無いという訳ではないので、それについていけてるって事は実はお前も…みたいな視線で見られるんですよ
竈門 炭治郎
でも、遼さんからは伊黒さんと同じ匂いはしませんよ?
獏良 遼
したら逆に怖ぇわ…。小芭内さんの事が嫌いな訳じゃないけど、あの性格にはなりたくないな
甘露寺 蜜璃
私はあのネチネチした感じも可愛いと思うけどね!
時透 無一郎
そう思うのは甘露寺さんだけだよ
竈門 炭治郎
じゃあ、遼さんは親しくなった人は下の名前で呼ぶ癖があるんですね!
獏良 遼
癖…まぁ、癖か。確かにそうだな。自分でも何でか分かんないけど、何となく親しくなったのに苗字で呼ぶのがもどかしくてな。逆にしのぶとかは相当長い年月一緒に居ないと名前呼びしないからな。それか、家族か。
竈門 炭治郎
あぁ、確かに!しのぶさんはそうですね
甘露寺 蜜璃
ねぇねぇ!私の事も蜜璃って呼んで!私、遼君ともっと仲良くなりたいもの!
時透 無一郎
僕も!
甘露寺さんだけなら分かるが、時透さんまでそう言ってくるとは思わず、たじろぐ。だが、本人達の希望に背く訳にもいかない。そこで少し目を逸らしながら名を呼んだ。
獏良 遼
え、えっと…み、蜜璃さん、無一郎さん
甘露寺 蜜璃
なんかキュンキュンするわ!
時透 無一郎
僕も嬉しい
獏良 遼
何でだろ、自分の癖が恥ずかしくなってきた…
竈門 炭治郎
獏良 遼
どうした?炭治郎
何か言いたげにじっと此方を見つめてくる視線に気付き、そこへ目を向けながら呼び掛ける。
竈門 炭治郎
…!いえ、何でもないです!
獏良 遼
(呼んで欲しかったんだな。可愛いとこあんな〜やっぱり持つべきものは可愛い後輩だわ)
その後も、途切れる事なく話は続き、話題が出し尽くされたのはもう日が落ちた薄明時だった。元々、話し始めたのも昼下がりの三時頃だったがかなりの時間話したものだ。

…俺は、その日が落ちる時間に近付く度に、しのぶの任務が引っかかっていた。


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サク
どうも皆さん、サクです
サク
時透君と色が被ってしまうので、作者の吹き出しの色を変えさせていただきました。
これからまぁまぁ殺伐とするというか、戦闘シーン多めですので合間にほのぼの(になってるかどうか分かりませんが)を挟ませてみました。
サク
そしてすみません!!
甘露寺さんは何となく掴めているのですが、時透さんのキャラがはっきりと掴めておらず、自己解釈だらけのキャラ崩壊に近しいものとなってしまいました!
いやほんとにすみません!!
サク
マジ誰おま状態ですよね
この後も少しこんな状況が続きますが、生暖かい目で見て頂けると幸いです…
サク
という事で、今回はこの辺で
バイバイ〜