文化祭も終盤に差し掛かり少しオレンジ色に染る
稲荷崎高校には文化祭終盤の醍醐味、未成年の主張とやらをやるらしく、とりあえず何か思ったことを言えばいいという単純なイベント
私は水波に誘われ、よくいるメンバーのところに行った
宮侑「はぁぁぁ・・・あかん、今年の文化祭は黒歴史や」
銀島「お前の行動一つ一つが黒歴史やろ←」
角名「ワロタ」
宮侑「うっさいわ!」
水波「今年も宮兄弟の告白オンパレードやろうね・・・」
唯衣「私たち睨まれるから向こう行っててね」
宮侑「酷すぎるやろ!!」
宮兄弟宛の告白、やりたかったこと、面白かったこと
色んなことが主張されて笑わずにはいられなかった
角名「俺はー伝えたいことがあるー」
皆「「「なーにー?!?!」」」
唯衣「角名ってこういうのに出るんだ」
水波「ねーw」
角名「俺には好きな人がいまーす」
唯衣「終わった、今日は私の家でパーティーしよう←」
水波「なんのやねん」
角名「岸田唯衣さーん」
唯衣「なんですかー?てか今めちゃめちゃ萎えてるから顔死んでるよ←」
角名「物凄いどーでもいい情報をありがとう←」
唯衣「おいコラ」
角名「・・・あなたですよー俺の好きな人」
その瞬間、黄色い歓声がわっと広がった
唯衣「は・・・えっ?嘘、」
角名「嘘じゃないし」
唯衣「えっ、は、ちょま・・・」
宮治「ボギャブラリーが凄いねん、落ち着け」
角名「それで、返事は?」
唯衣「そ、そんなの!」
唯衣「はい、しかないでしょ!?」
角名「よっしゃ!」
周りからおめでとう!とか幸せになー!という言葉が出てきた
私は夢を見ているような感じでいっぱいだった
唯衣「夢、じゃないよね・・・」
水波「当たり前でしょ?w」
文化祭が終わり、正門を向かっていると
角名「送るよ」
唯衣「あ、ありがとう・・・」
角名「ん」
そこからずっと無言が続いた
唯衣「あ、のさ・・・」
角名「ん?」
唯衣「角名は、さ・・・私とでいいの?」
角名「何が?」
唯衣「つ、付き合うの・・・」
角名「もちろん、一目惚れだったし」
唯衣「そうだよ─えっ?私に?!」
角名「気づかなかったの?w」
唯衣「全く・・・」
角名「わー傷つくー」
「俺悲しー」とか言いながら、ニコニコしている
正直に言うと、笑っている姿は物凄く可愛い
角名「酷いなー1年半、ずぅっと唯衣のこと思ってたのに」
唯衣「私の事?」
角名「そう、それじゃあバレーのマネージャー誘ったの、だーれだ」
唯衣「角名・・・」
角名「ご名答〜」
角名「アピールとかずっとしてたのに気付いてくれなくてさ、でも1番先に俺の変化に気づくのは唯衣でさ、もう自意識過剰になりそうになりながらも唯衣のことずぅっと想ってた」
角名「今の俺ちょー幸せ、幸せすぎてニヤニヤが止まんない」
それも全て私と同じ気持ち
唯衣「私は・・・角名のことずぅっと前から好きだった、よ?」
するといきなり立ち止まって
角名「ま、まじですか・・・」
なんて聞いてきて
少し照れてて、胸がまたギュッて締まる
唯衣「一目惚れ・・・じゃなかったけど、いつも傍にいてくれて、次第にどんどん好きになって・・・」
唯衣「私もね、ちょー幸せ」
と笑いかけると、チュという音が鳴った
唯衣「・・・は//」
角名「奪ったり〜」ニカッ
角名「ねぇもう1回していい?」
子供のように強請る目で見るから、頷くしかなくて
でも、そんな彼も愛おしく想った
星空の下で私たちはキスをした
Fin
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お待たせして申し訳ございません!
次はコメントしてくださった方々の物語です
是非見てくださいね
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。