夜________
私はこの家から抜け出した
玄関からではバレるのでもちろん窓から
幸い私の部屋は1階だった
これからどうしようか
お金はどうしよう
住むところはどうしよう
そんなことを考える暇はなかった
「逃げたい」
その一心だった
しばらく走ってると
あなた「あっ……!」
?「いたっ…… 大丈夫?」
走ることに夢中で前を見なかった私は
赤髪の背の高い男にぶつかった
あなた「す、すみません……」
?「…………なんで泣いてんの?」
あなた「………え?」
私は自分が気付かぬうちに泣いていた
あなた「え……、あ、……」
?「ちょっとおいで」
私はその赤髪の後をついていき、公園に行った
あなた「あの……?」
?「何かあったんだろ」
?「言えよ」
あなた「え、いや……別に……。」
?「…………」
赤髪の男は私をじっと見ていた
何故か
「この人には話せるかも」
そう思った。
あなた「実は……」
私は、なぜ逃げてきたのか 何があったのか
家の事も学校の事も全てを赤髪の男に話した。
?「あー、そーゆーことね」
?「じゃぁ、こいよ」
あなた「え……?」
私は赤髪の男に手を引っ張られた
赤髪の男はどこかへ向かっているようだ
?「着いたぞ」
何分か歩いて着いたのは
でかい家?マンション?のようなものだった
あなた「ここって……?」
?「俺が住んでる場所」
?「まぁ、俺だけじゃないけど」
あなた「え……??」
?「だから、ここに住めよ」
私は理解ができなかった
あなた「え、でもさっき会って……」
?「いいから、早く」
赤髪の男は強引に私を家に入れた
?「ただいまー」
?「おかえり〜…………って、え!??」
?「だれ!?その子!!」
?「あぁー、ちょっと色々あって」
?「えいちゃんが言うなら……」
?「ま、まぁ、とりあえず入って!」
あなた「は、はい……」
私は頭の整理がつかないまま
とりあえず家の中に入った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。