私が高1の学年末のテストの時。
アイツらは、私にカンニングを押し付けた。
前回のテストで私の点数が良かったから、そんな理由かと思った。
でも、違った。
ただ単に私を気に入らなかったから。
私の何が気に入らなかったのかは聞かなければわからない。
けど、意味がわからない。
高校に来てまでこんないじめをするのか?
先生はわかってくれると信じていた。
なのに…
『委員長が言うんだからしたのでしょう?早く言いなさい。』
私は、唖然とする。
役職が全てなの?
嘘をつく委員長でも、絶対なの?
私は、何もかもに絶望した。
もう…
先生も何も信じれない。
信じるって何?
裏切られて終わり?
嘘つかれて終わり?
あぁ、そうか…
私も同じことをしたらいいんだ。
同じようにしてアイツらの人生も壊してやろう。
きっと、その時はそんなひどい顔をしていたに違いない。
その『友だち』が声をかけてきた。
私は悟られないように取り繕う。
そして、私も嘘をつく。
優華は、優しい子。
私の癒やしだ。
それでも、打ち明けることはできない。
なぜなら、私が未だに信じれないから。
不安のほうが勝ってしまうから。
ごめんね。優華。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。