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第7話

傷つける事しか知らない。
6,140
2019/05/13 09:21
ジェルがすぐ近くにあった引き出しから出したのはカッター
stm
✞*゜
大丈夫ですよ熱海さん
jl
……っ
頬に刃を当ててシャっと引くと


真っ白な肌に赤いものが伝った。
すると次は腕を切りつける
✞*゜
…っ……!……ぁ…っ……!
痛がるあなたを見て不覚にもジェルを怖いと感じた


俺一人で少しでもまともになった

コイツを止められるのか……?


不安になってほしくって出来る事やろうって思った
stm
ごめんあなたちゃん、ちょっと離れる
玄関の方に行ってスマホを取り出す


グループLINEで電話をかける




ジェルが大変だって言ったらすぐに来るって。
stm
ごめん戻っ………
俺が帰ってくるとジェルが

あなたの血だらけの手を見て硬直していた
よく見るとカッターが床に落ちている
でもまたすぐに周りが見えなくなって……
今度はあなたの首元に噛み付いた

背中に手を回してその手にも本気の力が入っていて、

あなたの細い身体が折れるんじゃないかって思った



でも……でも、


本当にあなたを離したくないんだって考えると……

       何だか胸に仕えるものがあった…。



ピーンポーン
チャイムが鳴って、

俺は転がるように階段を降りてドアを開けた。
ガチャッ
stm
はい!!
nnmr
さとみくん!ジェルくんは?💦
stm
とりあえず入って…!
4人があの部屋に入ると……
       「「「「っ!?」」」」
cln
何やっt
stm
待ってころん!
cln
は?
stm
いいから、こっち
4人を隣の部屋に連れて行く

無理矢理座らせるけれどやはり落ち着かないよう
rt
どういうことなんですか……!?
stm
るぅとの読みは半分当たってた
rt
stm
あなたはジェルに暴力を受けていた
stm
でもそれには理由があったんだ
rn
でも、あれ……っ
なんとか絞り出したような声をしながら

莉犬が1枚の壁の向こうを指す
stm
あなたに任せるしかないんだ……!!
俺が声を荒らげると隣から小さな声が聞こえた
急いで扉を開けて二人を見ると、
jl
………ぇ………?
ジェルが飛び込んできた俺達を戸惑いの目で見る
それからあなたをその目に映すと小さく震え始めた
jl
…ぁ………ぁ………っ
✞*゜
尚人くん、大丈夫だからね
jl
…ぇ、、あなた……
✞*゜
私はここにいるからね
jl
……ぉ、おれ……ぉれ………
✞*゜
尚人くんは何も悪くないからね
そう言ってとびきりの笑顔。


するとジェルは悶え始めて朦朧としながら

おもむろにあなたの首をグッと掴んだ。
nnmr
流石に…っ
stm
…あなた
声をかけると手を小さくピースにしてみせた
stm
コクリ
……何でそんな強くならんの…?

あなたside
✞*゜
(この目…知ってる。
本当に怖がっている時の尚人くん…)
そうだよあなた。


今一番混乱しているのも怖いのも尚人くんなんだから。
さとみside
ジェルが少し手の力を強めてあなたの表情を見る


まるで、信用していいのか試すように
✞*゜
____いいよ。尚人くんは何も悪くない
jl
……はぁ……っ……くっ……っ
戸惑いながらもゆっくりと体重をかけていく
✞*゜
……かはっ……っ……ヒュー…ヒュー…
…ッ………ぁ、ぁう……っ……
上手く息が出来ていないみたいで、

本気で苦しそうなあなた。


でも一生懸命に笑っている。
それを見て俺達は胸に痛烈な痛みを感じた。
jl
…ゃ、だぁ………
…ヤダヤダヤダヤダヤダヤダ!!!
ジェルが急に声を張り上げて、

あなたの虚ろになってきた目に焦りを覚えた。



ジェル腕が首から離れて俺は皆に声をかけた
stm
今っ!!
そう言うと我に帰った4人もあなたとジェルに飛びつく
俺となーくんとるぅとがジェルを抑えて

ころんと莉犬があなたに駆け寄った。
stm
じぇ、ジェル…っ!
nnmr
落ち着いて……っ!
rt
ジェルくんっ!
rn
あなたさん……!あなたさん!
cln
大丈夫か…!?おいっ!

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