藤原 「 あ 、 あなたさ今日図書委員担当よな? 」
『 え 、 うん 』
藤原 「 新刊のリストまとめてあるから
確認して図書室移しといて 」
『 1人で ? あの量を ? ? 』
藤原 「 ごめん 、 仕事終わらせて行けたら行くから 」
『 絶対来ないやんそれ 』
藤原 「 ま 、 高橋にでも頼め 」
『 見かけたらね 』
昼休み急に丈くんに話しかけられたと思ったら
新刊のリスト確認して図書室に移すとか
毎年めちゃくちゃ大変って噂の作業を1人で 、 、
今日は帰るのが遅くなりそう
『 あったあった 』
両手で抱えてやっとの大きさのダンボールに
大量の本が綺麗に入ってる
『 これ持って階段登るとか馬鹿なんやないの 』
なんて独り言を言いながらも
何とか持ち上げて歩く
西畑 「 あ、 あなたやん
重そうなもん持ってんね 」
『 そ ー 思うなら手伝っ下さいよ 』
西畑 「 ごめん 、 職員会議始まるねん 」
『 じゃあ早く行け 』
クラス受け持ってる訳やないんからと言って
引き留めようとしたけど
諦めてまた歩き出した
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。