第60話

ちょっと昔話 Part2
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2022/06/05 08:21





 しかし、順風満帆というわけでもなかった。




 成長するにつれ、五条の望む人間ではなくなっていき、当主はさておき、当主となりきれなかった半端者や、従者の反発起きた。




 齢1歳にして、100億の賞金首として闇市に出されることになった。




 一ツ橋家の支援はほとんど得られなかった。




 なぜ、理由はシンプルで、五条に圧をかけられたから、それだけだ。




 一ツ橋と五条が永久的に婚姻関係を結ぶ必要もメリットも五条にはない。




 そのため婚姻関係破棄して新たに良家と婚姻関係を結び直してもなんら問題ない、お前は母体というだけだ、そんなふうに言われたら従うしかないだろう。




 ただでさえ、月眼がなかなか生まれず役割が果たせなかった家だ。




 1000年前だと名家でも、今名家でなければ価値がない、そうゆうことだ。




 そのため、いろんな地点を転々としたり、高専入学前年度は高専に匿ってもらっていたりした。




 しかし、時というのは残酷で、あっという間に雨㮈は3歳、悟は16となった。




 高専入学は、さらに歯車を狂わせるには十分すぎる一手だった。









 

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