「は?馬鹿なの?無理だろ」
『だって…あの中間考査の結果さ、授業もまともに聞かずに、テスト勉強もせずにってやつじゃん。私がもし同じ条件だったら平野くんより点数悪い。絶対に。
勉強すれば成績は取れると思うけど?』
「俺真面目に勉強したことないんだって」
『私が教える』
「…は?」
『もし平野くんがやるって言うなら私は協力する』
「…言ったぞ?教えるって」
『え、言ったけど?』
「じゃあ毎週日曜日俺の家来い。教えろ」
『は?図書館とかじゃなくて?』
「声出せねえだろ。馬鹿か」
『…馬鹿じゃない』
ブランコを揺らしながら空を見上げると、綺麗なオレンジ色に染まっていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。