第10話

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2020/08/14 08:03
「はぁ…やっと来た。遅えよ。栞」


名前×呼び捨て

この呼ばれ方にはもう慣れた


『…なんですか?』


「帰るぞ」


はい?


『え、今なんて?』


「は?日本語わかんねえの?帰るって言ってんだよ。早く荷物取れよ」


え?ちょ、ちょっと待って?

なんで私がこの人と帰らないといけないの?


「何ボーッとしてんだ早くしろ」


『ひ……っ!』


もう逃げることは不可能だと分かった私は

抱えていた問題集とノート、ペンケースを手早くリュックサックに入れ


「行くぞ」


俯きながら平野くんについて行った

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