第25話

・ side Sho
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2020/08/20 03:54
ピンクに着色されたわたあめを美味しそうに頬張る栞

紫色の浴衣を着てきてくれたし…

なんていうか、もう

言葉では表現できないかわいさ


『ん?食べる?』


じーっと見つめていたのがわたあめだと勘違いしているらしく、わたあめを俺の方に傾ける

アイスの時も思ったけど、抵抗ないのかな

と思いつつも、口に運んだ


フワッとした食感がしたと思ったら、すぐに消えて無くなってしまう


『おいしいでしょ?』


「うん。俺焼きそば買ってくるわ。しょっぱいもん食べたい」


『わかった。ここで待ってるね』


と言った彼女の小さくて可愛らしい手を握る


「一緒に行くぞ。さっきも言ったけどほんとに迷子になるから」


『あ、うん』


この繋いだ手を離したくない

栞の隣にいたい


でも

"好き"と素直に言う勇気は

さっきのわたあめみたいに


フワッと現れては、すぐに消えていく

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