うらたぬきside_____
今日は打ち合わせだって言ったのにまた坂田のやつ遅れてきたのか……
って思ってたらあなたちゃんと一緒に坂田が来た。
俺らはあなたちゃんがcrewで坂田を誑かして打ち合わせのこの場所に来たんだと思っていた。
……が、それは違かった。
坂田はあなたちゃんが病気であと少ししか生きれないのにも関わらず浦島坂田船に1度もあったことがなかったから連れてきたと言っていた。
…と、言うことは??
あなたちゃんはcrew……で、俺たちにあったことがないから俺たちだと気がついていない。。
ってことか…なるほど。
俺が納得した様子だったのか坂田は俺らか浦島坂田船だって言おうと言ってきた。
でもそもそも、病気が嘘だったらどうする。
過呼吸なんて誰でもわざとでもしようと思えばできるし、知らないふりもできる。
あなたちゃんには失礼だし本当に最低だけどもし彼女がネットにでも上げたら。隠し撮りをされていてそれを拡散したら。
なんて最悪な考えが頭の中でぐるぐる回っている。
そんな事を思ってるとは知らず坂田は俺に合図をした。
俺は絶対言わねぇと思っていたが、
なぜか勝手に口が動いてしまった。
それなのにあなたちゃんはずっと考え込んでいて、急にぱっと納得したような顔をして俺たちにこういったんだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!