第30話

60話 決意
409
2020/10/20 21:59
紅丸は窓によりかかりぼーっと街を眺めていた。
隊員
若!
新門紅丸
どうした?
隊員
桃華さんや焜さんが若を呼んでくれって言ってます…
新門紅丸
紅丸はしばらく黙って俯いていた。
新門紅丸
俺は…桃華を守れなかった…
桃華に会う資格はねぇ…いや合わせる顔がねぇ
新門紅丸
悪いが行けねぇって言っておいてくれ
隊員
へい…
隊員はそう言うと桃華の部屋の方へ戻って行った
新門紅丸
(クソ…俺は一体どうすれば…)
華紅羅 桃華
わっ若?
新門紅丸
!?
突然声がした方へ顔を向けると焜炉と森羅に支えられながらよろよろと歩いてくる桃華の姿があった。
相模屋焜炉
桃華…まだ歩かねぇ方が…
新門紅丸
そうだ!毒のせいでさっきまで死にかけてたんだぞ!?早く部屋に戻れ!
桃華は静かに首を振り焜炉と森羅から離れて紅丸の方へ歩く。手を前にのばし紅丸を探す。
新門紅丸
…俺はここだ
華紅羅 桃華
あっ…
華紅羅 桃華
良かった…何だろ今若を1人にしちゃいけないようなして…
そう言うと桃華はぎゅと紅丸を抱きしめた。
華紅羅 桃華
大丈夫…大丈夫だから…
新門紅丸
…!
新門紅丸
すまねぇ桃華…すまねぇ!
紅丸の頬に雫が流れる。
この時紅丸は決意した。
何があろうと命を変えても桃華を守ると。

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