俺は…桃華の為ならこんな命捨ててもいいと思ってた
だが俺がいる事で桃華が笑ってるれる…幸せで居てくれる…だから悪いが死んでやれねぇ
ふっ…
紅史は静かに笑った。
だが紅丸は芯のある目で紅史を見る。
だがお前も死なせねぇ
もちろん瑠奈もだ
全員が助かる方法を探す
頼むぜ…”兄さん”?
紅丸がそう言うと紅史は大きな声で笑った。
はははっ兄さんか…
桃華の夫になる事を許した覚えはねぇけどなw
俺に桃華を任せるって言っただろ?
確かになw
え?え?何?
急にどうしたの?
桃華…お前が好きになったやつは面白ぇな…それに強い
そう言って紅史は桃華の頭を撫でた。
一息置いて紅史が口を開く。
ありがとな…それが聞きたかった
兄さんをか?w
違ぇよww
お前が…桃華の事を命をかけて守ってくれる…でもその命は粗末にしていいもんじゃねぇ…それを分かって欲しかったんだよ
お前が助かって俺が死ぬって策は…
そんなんねぇよw
真面目に考えた俺の時間返せ
www
俺は…桃華の為だと言いながらそれでも沢山の人を殺した…本当は気に入らなかった奴をただ殺してやりたかったのかも知れねぇ…それを桃華の為だって結局、桃華に全部押し付けていた
そんなこと…
本当ならお前がしわくちゃになるまで見ていたかったが…俺は人を殺した責任を取らないといけねぇ
紅史は力が入らなくて震える手で桃華を抱きしめた。
桃華の目からまた涙があふれる。
紅丸の目からも
お前の不運は俺が一緒にあの世に連れてってやるから…幸せになれ
お兄ちゃん…ありがとう
いつも私の為に…
桃華は紅史から離れ紅丸の横に並んだ
お兄ちゃんが私を守ってくれた…それは事実なんだ
おかげで今とっても幸せだよ
ありがとうお兄ちゃん
桃華は今までで1番幸せな顔をした。
紅史はそれを見て幸せそうに微笑んだ
桃華…幸せにな
”紅丸”…桃華を幸せにしろ
2人とも命を大事に…な…
紅史はそう言って静かに目を閉じた。
そしてもう起きることは無かった…
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