私が喋らないから青髪の人が独り言を言ってるように見える
少し前…屋上で話した時とは違う少しか弱い声
私に恐れられるのが怖い…
そんなふうに私の顔色を疑う
諦めて言った
どうせ笑われる
どうせ呆れられる
でも…なんで言っちゃったんだろ…
上からバサッとなにかかけられる
何に対して泣いてるのかも分からなくなってた
でも…さっきの答えは出た…
この人なら…私を笑わないし呆れない
そう思ったからだ
何故か急に狼狽える
だって優しいんだもん…
そう言ってスマホを近付ける
そう言って腕を掴む
グイッと腕を引かれ後ろを振り返る
屋上で話した時と同じ顔をしていた
面白くない…顔がそう言っていた
とりあえずさとみくんの腕を引いてなーくん家に戻る
そう言ってなーくん家とは逆方向に歩き出した
好きだけど嫌い…?
………もう…わけわかんないや…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。