第18話

第17話
14
2022/09/26 08:42
アンナ
・・・・・
ふふふ、愚かなやつ・・・・
アンナ
それ、もう言えないわよ?あなたは私と一緒に消えるんだから!
ピカー
木下真人
・・・・・・・・
遠のく意識の中・・・うっすらと見える・・・誰かが戦う姿?
アンナ
バイバイ・・・・真人・・・・
木下真
アンナ!
アンナと敵はお互いに攻撃を浴びた。
木下真
アンナ!!
ぎゃー
敵は消えていった。
アンナの方が上だったらしい。

だがアンナは、力尽きていて・・・
木下真人
えっ(;゚Д゚)!アンナ?
アンナ
・・・・・・
ぐらりと傾くアンナの体。
木下真人
アンナ!!
目を覚ました真人は急いでアンナの元へ行き、アンナを抱きとめた。
アンナ
・・・・・・まさ・・・と?
良かった・・・・生きてる・・・・
アンナは弱々しく真人の頬に手を当てた。
その手を、真人は握り・・・
木下真人
なんで・・・なんでだよ!
アンナ
・・・まさ・・・と・・・・生きてね・・・・
アンナの体は消えかけている。
木下真人
なんで俺の事をすぐ殺さなかったんだよ!!
アンナ
日記・・・・読んで・・・・
木下真人
アンナ、待ってくれ・・・・俺は・・・・俺は・・・・
アンナ
・・・・・
だご、アンナは真人が何かを伝える前に息を引き取った。
木下真人
アンナ?嘘だろ?
その後消えてしまったのだ。
木下真
・・・・・
佐々木えりか
・・・・・・
一瞬の出来事だった。
そして残ったのはアンナに送った髪飾りだけ。
木下真人
アンナ、うそだろ?嘘だと言ってくれよ!!
アンナー!!
あのパーティーで1番大事なことを言うつもりだったのに!!
木下真人
なんでだよ、どうしていつも俺の大切なものは消えてしまうだよ!!
なぁ、応えろよ!!
木下真
・・・・
佐々木えりか
・・・・
答えなかった。
ただ、いまは真人の叫び声だけが響いていた。
そはして、アンナが【みなみ】であることを知ったのはあれから3日後だ。
木下真人
・・・・・・
木下真
彼女の本当の目的はお前の命を貰う子だったんだ。
木下真人
恩返しは嘘?
木下真
けど、俺は思うんだ。彼女は最初からお前の命を貰う気なんてなかったんだよ、きっと
木下真人
・・・・・
木下真
もう一度、お前のことを好きになったからだ
木下真人
・・・・・・
話を聞いてくれているようだが・・・・それ以上は何も言わずにいる真人。
木下真
あとな?この日記・・・アンナが書いたものでもあるし、お前がいや、お前だけしか書けないものなんだってさ
木下真人
なんだよ、それ
木下真
【魔法日記】って言うらしい。
質問をその日記に書いたら、書いてくれるらしいよ?
木下真人
へぇ?
木下真
おまえさ、信じてないだろ。お前しかダメなんだよ
と真は、真人に日記を握らせた。
木下真
お前が今、思ってること書いてみたら?
案外答えてくれるかもよ?
木下真人
・・・・・
木下真
・・・・なんだよ、黙るなよ。恥ずかしいだろ?
木下真人
・・・・・まこ兄・・・
木下真
ん?
木下真人
新居はどこにするか決めたのか?
木下真
なんだよ、その話かよ
木下真人
・・・・・
木下真
聞きたいか?
木下真人
そりゃあ・・・・。それに、結婚式は?
木下真
その答えなら答えてやるよ(笑)
結婚式は、ここ!うちの庭でやる!
と、宣言するまこ兄。
木下真人
えっ(;゚Д゚)!
木下真
えりかと相談して決めたんだよ。あっ!文句いうなよ?
木下真人
・・・・・
木下真
だって、今の真人のことを1人にするのはどうかって・・・・意気投合しちゃって
木下真人
・・・・・
木下真
俺まで出ていってらさ・・・・・。真人、1人じゃん?
寂しいんじゃないかって
木下真人
・・・・別に俺は・・
木下真
そう言うと思ったけど・・・・1人の方が楽か?
木下真人
・・・・いや・・・サンキュ・・・
木下真
そうそう、えりかがケーキを焼いてくれたらしいから降りて行こうぜ!
木下真人
うん・・・・
嬉しそうなまこ兄。

アンナ、お前の言う通り、まこ兄とえりかさんは上手くやってるし、来月結婚するんだ。

この家の庭で・・・結婚式を挙げるんだ。

ふたりが幸せそうで、本当によかった。


木下真人
・・・・・
俺はしばらく窓の外を見ながら呟いていた。
すると?
パラパラ
机に置いてあった魔法日記が不思議なことに動き出し、あるページを開き、何かを書き始めたのだ。
アンナ
日記・・・読んでね?
木下真人
あいついつの間に書いたんだ?
あいつがいなくなる前にそう言ってたんだった。
だけどおれは、日記を開く気にはなれなかったんだ。
木下真
お前が今、思ってることや聞きたいこなと書いてみれば?案外答えてくれるかもよ?
さっきのまこ兄の言葉を信じていない訳では無いけど・・・・
木下真人
なんで!なんてまた俺の命を救ったんだよ!!
サラサラ・・・・
すると?日記には書いていないのになぜかペンが書き始めたのだ。
木下真人
えっΣ(゚д゚;)書いてるのか?
日記
生きていてほしかったから・・・・
木下真人
!?
まるでアンナがそこにいるように、日記が答えを書いたのだった!
日記
でも、私がもしも人間に生まれ変わってもあなたは私のことがきっとわからない。多分私も
木下真人
・・・・・!?
日記
死んだ人間の魂は別の人になって蘇るから・・・・・
木下真人
・・・・・そうだよな・・・・・
当たり前の答えだった。
その頃・・・・
カイト
神様!お願いがあるんだ
神様
お前たち無事だったか。すまぬな、わしの不注意で
カイトさん、レイラさんは神様の元にいた。
カイト
アンナを人間にしてやってくれ!
もう邪悪な心のカイトさんではなくなっていた。
レイラ
私たちはあの子のおかげでここに戻ってこれた・・・・けど、アンナは・・・
カイト
あの子の願いは・・・・
神様
よしいいだろう。聞き入れようではないか。
お前たちをあの世界へ送り出してしまったお詫びじゃ
カイト
ありがとう
レイラ
ありがとうございます!
そして・・・・
・・・・・ここはどこ?わたしは誰・・・・・?
神様
アンナ・・・・いや、【みなみ】とか言ったかの・・・
えっ?みなみ?
聞いたことあるような?
神様
お前の真の願いをききいれよう。
ただし、お前が【死神】だった頃の記憶もなくなり、あの青年たちとの出会いや過ごした日々もなかったことになる
・・・・・・
神様
それでも、青年に会いたいか?
・・・・・・会いたいです・・・・
アンナは、そう言って涙を流した。
木下真人
君とすごしたさんかげは不思議で楽しかったよ。
まさか君が【みなみ】だとは思わずにいたけど・・・・・
なぜか日記と会話する形になっていて・・・
木下真
真人ー?
俺を呼ぶまこ兄の声がした。
木下真人
はーい(おっと・・・いけねぇ・・・)
木下真
早く降りてこいよ!食っちまうぞ?
木下真人
はいはい、今行くよ
なかなか来ない俺が何していたのか察しがついたまこ兄は・・・
木下真
ははーん。さてはアンナの日記をみて、黄昏ていたんだな?
木下真人
えっΣ(゚д゚;)
木下真
やっぱり(笑)
バレていたのか。

だが、日記は俺が居なくても・・・・
日記
真人、わたしも楽しかったよ?
と答えていた。
木下真人
バカップル
木下真
な、なんだよ!バカップルとは!
木下真人
あはは!冗談だよ
なぜか心の底から笑った。
すごく久しぶりに・・・・。
木下真
やっと笑ったな・・・
木下真人
・・・・・
木下真
ずっと塞ぎ込んでたしな・・・。
木下真人
・・・・・・
木下真
いつ渡そうか悩んでたし
木下真人
ん?何を?
木下真
いいもん見つけたんだよねー・・・・そこのごみばで
木下真人
えっ(;゚Д゚)!ゴミ箱?
まさか・・・・
木下真
ほら、これ・・・
木下真人
これ!なんで・・・・
佐々木えりか
それ、燃やさうとしたんだよね?真人君・・・
木下真人
!?
渡されたのは捨てたはずのアンナに送った髪飾り。
木下真
なんで捨てたりするんだよ!お前が持ってなきゃダメだろ
木下真人
・・・・・
木下真
とっとけよ!それは・・・アンナにおまえがあげた・・・・
アンナ
似合う?
とびきりの笑顔を見せてくれて・・・似合うって言ってあげれなくて・・・・。
【俺から】だといえなくて、【3人から】って嘘ついて・・・・。
木下真人
俺の願いはいつも叶わない
木下真
・・・・・
木下真人
いつも大事なことを言う前に大切な人はいなくなるんだ。
木下真
真人・・・・
佐々木えりか
・・・・
木下真
なぁんて、ごめんな?ふたりとも。せっかの婚約パーティなのに!
佐々木えりか
・・・・・
木下真人
ごめんな?えりかさん・・・今さらだけど、俺また・・・
木下真
真人、お前に話がある
木下真人
えっΣ(゚д゚;)
俺の言葉を遮るように言うと、グイッとうでをつかまれ・・・
木下真
えりか!もうすぐ真矢たち来るから頼むな?
佐々木えりか
うん、任せて!
と、えりかさんを残して走り出した。
木下真人
ちょっと、まこ兄!
なぜか別部屋に行き・・・・
木下真人
えー?ここに住まない?
そんな話をされ・・
木下真
えりかと2人で話し合ってきめたんだ
木下真人
待てよ、ついさっきはしばらくいてくれるって・・・
木下真
覚えてるか?真人。親父とお前と3人で決めたことあったじゃん
木下真人
・・・・・・
木下真
この家に1番相応しいやつが木下家を継ぐって
木下真人
いや、そうだけど・・・やっぱりまこ兄は長男だし・・・
木下真
俺は、この家に1番思い出があって相応しいと思ってるし、守ってくれると思ってる
木下真人
だめだよ、俺は!
木下真
時々遊びに来てやるよ。近所に住む予定ではいるし?
木下真人
まこ兄!
納得がいかないのか?
木下真
お前は奇跡を信じてないの?
木下真人
えっ・・・・・
木下真
いつか、彼女が帰ってくる奇跡
木下真人
・・・・・・
木下真
そしたら、お前がここを継ぐんだ。わかった?
まこ兄は、俺の肩に手を置き・・・
木下真
なっ?
そう言って戻って行った。
佐々木みなみ
ねぇ?真人・・・奇跡って信じる?
いつかみなみがそんなこと聞いた事あったっけ?
佐々木みなみ
愛し合うふたつの魂は次の世でも幸せになるって!
この本に書いてあるし・・・・
木下真人
・・・・・
佐々木みなみ
わたしは、信じるよ!!
次の世でも真人と一緒になりたい!
木下真人
・・・・次の世にならなくても一緒だろ?
佐々木みなみ
そうだよね!私たち、ずっと一緒だよね!!
木下真人
・・・・・・・(一緒にいられるはずだったのに・・・)
俺は、魔法日記がある部屋に行き・・・・
木下真人
魔法日記、もしも本当に叶えてくれるなら・・・・・俺・・・・・お前に・・・
【みなみ】に
───もう一度会いたい────
真人は、心から願った。
木下真人
君に会いたいんだ。
今度は俺が君を追いかけるから・・・・
それは、真人の心からの願いだった。

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