ピカー
遠のく意識の中・・・うっすらと見える・・・誰かが戦う姿?
アンナと敵はお互いに攻撃を浴びた。
敵は消えていった。
アンナの方が上だったらしい。
だがアンナは、力尽きていて・・・
ぐらりと傾くアンナの体。
目を覚ました真人は急いでアンナの元へ行き、アンナを抱きとめた。
アンナは弱々しく真人の頬に手を当てた。
その手を、真人は握り・・・
アンナの体は消えかけている。
だご、アンナは真人が何かを伝える前に息を引き取った。
その後消えてしまったのだ。
一瞬の出来事だった。
そして残ったのはアンナに送った髪飾りだけ。
あのパーティーで1番大事なことを言うつもりだったのに!!
答えなかった。
ただ、いまは真人の叫び声だけが響いていた。
そはして、アンナが【みなみ】であることを知ったのはあれから3日後だ。
話を聞いてくれているようだが・・・・それ以上は何も言わずにいる真人。
と真は、真人に日記を握らせた。
と、宣言するまこ兄。
嬉しそうなまこ兄。
アンナ、お前の言う通り、まこ兄とえりかさんは上手くやってるし、来月結婚するんだ。
この家の庭で・・・結婚式を挙げるんだ。
ふたりが幸せそうで、本当によかった。
俺はしばらく窓の外を見ながら呟いていた。
すると?
パラパラ
机に置いてあった魔法日記が不思議なことに動き出し、あるページを開き、何かを書き始めたのだ。
あいつがいなくなる前にそう言ってたんだった。
だけどおれは、日記を開く気にはなれなかったんだ。
さっきのまこ兄の言葉を信じていない訳では無いけど・・・・
サラサラ・・・・
すると?日記には書いていないのになぜかペンが書き始めたのだ。
まるでアンナがそこにいるように、日記が答えを書いたのだった!
当たり前の答えだった。
その頃・・・・
カイトさん、レイラさんは神様の元にいた。
もう邪悪な心のカイトさんではなくなっていた。
そして・・・・
聞いたことあるような?
アンナは、そう言って涙を流した。
なぜか日記と会話する形になっていて・・・
俺を呼ぶまこ兄の声がした。
なかなか来ない俺が何していたのか察しがついたまこ兄は・・・
バレていたのか。
だが、日記は俺が居なくても・・・・
と答えていた。
なぜか心の底から笑った。
すごく久しぶりに・・・・。
まさか・・・・
渡されたのは捨てたはずのアンナに送った髪飾り。
とびきりの笑顔を見せてくれて・・・似合うって言ってあげれなくて・・・・。
【俺から】だといえなくて、【3人から】って嘘ついて・・・・。
俺の言葉を遮るように言うと、グイッとうでをつかまれ・・・
と、えりかさんを残して走り出した。
なぜか別部屋に行き・・・・
そんな話をされ・・
納得がいかないのか?
まこ兄は、俺の肩に手を置き・・・
そう言って戻って行った。
いつかみなみがそんなこと聞いた事あったっけ?
俺は、魔法日記がある部屋に行き・・・・
───もう一度会いたい────
真人は、心から願った。
それは、真人の心からの願いだった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。