第17話

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2020/01/07 08:26
瑞稀side
朝目が覚めて俺はベッドから出る。

昨日、俺……。

あ、そうだ。熱出したんだ。

レッスン中に倒れてそれで、

優斗と家帰って寝て……。

あー、そっからの記憶がねぇ…。

その後何したんだ?

寝てからずっとそのままなのか?

やばっ。シャワー浴びよ。

昨日風呂入ってねぇのか…。

それはきついな。てか腹減ったな。

昨日なんも食べてない気がする。

それはないか。

優斗が来てたなら確実になにか食べさせられた。

無理にでも食べさせるからな。

俺はシャワーを浴びたあと、

朝御飯を作るため、キッチンに向かった。

ん?何これ。置き手紙?優斗からじゃん。
【みずっくんへ。
 冷蔵庫にご飯作り置きしてます。
 美味しくないかもだけど
 ちゃんと温めて食べてね。
             優斗より】
何これ。ご飯作り置き?

え、めちゃくちゃ嬉しいんだけど。

よし、今日は優斗にいっぱい甘えよ!

俺優しくされると甘くなるタイプ。

ほんとにあれ演技とかじゃないから。

がちのやつだから。

一応甘々のときの自分の記憶はちゃんとある。

あのときみんなめちゃくちゃかっこいいの。

俺がちで惚れるよ?

あんなのアウトだと思う。
チンッ
あ、終わった。

俺は電子レンジから優斗が

作ってくれたご飯を取り出す。

え、普通に美味しそう!
井上「いただきます!」
パクッ
井上「んふ。美味しい…」
はしもっちゃんの味と一緒。

ていうことはこれは

はしもっちゃんのレシピだな。

優斗ってほんと俺のことわかってくれてる。

俺はしもっちゃんの味、

めちゃくちゃ好きなんだよね。

もーやっぱさすが優斗だわ。

ほんと大好き。
井上「ごちそうさま!」
俺はご飯を食べて洗い物を済ます。

よし、今日もレッスンあるから頑張るぞ!

あ、その前にLINE……。
瑞稀
今から出るね
よし、送信。

でもやっぱり一人は既読つくの早い。

その人は大体予想できるんだよね。

ね?はしもっちゃん。
涼
誰か迎え行こ
言うと思ったもんw

そんなに毎日迎え来なくてもいいのに。

だってみんなに迷惑だもん。

みんなに迷惑かけるくらいなら、

俺これから出るときLINEしないよ?
瑞稀
はしもっちゃん、俺一人で行けるよ?
涼
ほんとに?
瑞稀
うん!
涼
倒れない?
瑞稀
倒れない!
涼
よし!じゃあ行ってらっしゃい!
瑞稀
行ってきます!
おー、やったー!

今日のはしもっちゃんすんなり!

なんか変なもの食べた?←いや、失礼 by涼

よし、一人で行くぞー!って、ちょっと待って。

外誰かいるんだけど。

見覚えある。あれ絶対……。
タッ
井上「て、え!?ちょっ、ちょっと待って!」
自動ドア早く!!

俺はマンションを飛び出て、

外にいた人を追いかける。

あ、足が早い!でもあんなのに負けない!
井上「ちょっ、待ってって!!」


?「わぁ、!み、みずっくん…!」


井上「追い、付いた……はぁはぁ…」


髙橋「え、もしかしてバレてた?」


井上「あのトーク見て焦ったんでしょ…」


髙橋「そうだよ…」


井上「どーせ待ってたなら、一緒行こーよ…」


髙橋「え、いいの?」


井上「今日は優斗に甘えるって決めたから!」


髙橋「チャハ!何それ~w」


井上「朝御飯美味しかった!」


髙橋「ほんと?それは良かったw」


井上「はしもっちゃんの味した!」


髙橋「はしもっちゃんに教えてもらったからw」


井上「んふ。でも作ったのは
   優斗だよ?ありがと!」


髙橋「どういたしまして!」


井上「ふふっ」
優斗に追い付いて良かった。

俺追い付かなかったらどうしようって思ってた。

俺の家から事務所まであんまり距離ないから、

ずっとあのまま追いかけっこだったよw

それは嫌だなw
髙橋「みずっくん」


井上「ん?」


髙橋「今日は倒れないでね?」


井上「大丈夫!」


髙橋「よし!じゃあ行こ!」


井上「うん!」

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