第7話

出会い
25
2020/07/24 04:29



《レナside》





如月レナ
如月レナ
おはようございますー!
監督1
おぉー!レナちゃん、おはよー!
監督1
今日もよろしくね
如月レナ
如月レナ
はいっ!






今日、共演させていただくのは











天野寛太さん。












どんな人なんだろう。









天野寛大
天野寛大
おはようございまーす
監督1
寛太! 今日もよろしくな!
天野寛大
天野寛大
はい。
監督1
あっ!
レナちゃん!こっち!
如月レナ
如月レナ
はいっ!
監督1
寛太、知ってるだろ。如月レナちゃん!
天野寛大
天野寛大
まぁ。
監督1
自己紹介しろ!
天野寛大
天野寛大
天野寛太です。よろしくお願いします
如月レナ
如月レナ
如月レナです!よろしくお願いします!
監督1
レナちゃん!
こいつ色々と難しいけど、仲良くしてやって!
如月レナ
如月レナ
もちろんです!





[撮影後]






如月レナ
如月レナ
天野さん!
天野寛大
天野寛大
はい?
如月レナ
如月レナ
今日は、ありがとうございました!
天野寛大
天野寛大
あぁ。こちらこそ
如月レナ
如月レナ
天野寛大
天野寛大
如月レナ
如月レナ
じゃあ、また明日…!
天野寛大
天野寛大
はい…








後ろを向き、歩き出した瞬間。







天野寛大
天野寛大
如月さん!
如月レナ
如月レナ
はい?
天野寛大
天野寛大
今から、ちょっと時間いいですか?
如月レナ
如月レナ
いいですけど…
天野寛大
天野寛大
近くにオススメのカフェがあるので、そこで話しましょう
如月レナ
如月レナ
はい…。





〘約10分後〙






如月レナ
如月レナ
ここのコーヒー美味しいですね!
天野寛大
天野寛大
そうですか。良かったー
如月レナ
如月レナ
天野寛大
天野寛大
如月さん?
如月レナ
如月レナ
なんか、違う人みたいです
天野寛大
天野寛大
え?
如月レナ
如月レナ
撮影してるときと、まるで別人みたいです。
天野寛大
天野寛大
あぁ…
如月レナ
如月レナ
それと聞きたいことがあるんですけど…
天野寛大
天野寛大
なんですか?
如月レナ
如月レナ
なんでいつも、長袖を着てるんですか?
如月レナ
如月レナ
今、夏なのに。
天野寛大
天野寛大
それは…
如月レナ
如月レナ
あっ…。なんかごめんなさいっ!
天野寛大
天野寛大
いえ、全然大丈夫です!







そう言って、天野さんは袖をめくった。

















私は、それを見て驚いた。     







天野寛大
天野寛大
気持ち悪いですか?
如月レナ
如月レナ
えっ?
如月レナ
如月レナ
あっいや!そうじゃなくて!
天野寛大
天野寛大
タトゥーを入れてるから、年中長袖なんです
如月レナ
如月レナ
そうなんですね
天野寛大
天野寛大
引きましたよね
如月レナ
如月レナ
なんでですか?
天野寛大
天野寛大
だって…
如月レナ
如月レナ
確かに、見たときはビックリしました。
如月レナ
如月レナ
でも、ビックリしただけで引いていません。
如月レナ
如月レナ
むしろ素敵だなぁって思いました。
天野寛大
天野寛大
素敵だなんて、そんな…
如月レナ
如月レナ
なんでタトゥーをいれたんですか?
天野寛大
天野寛大
俺の父さんが、タトゥーを入れる仕事をしていて
それを見て育ってきた俺は、タトゥーにすごい興味を持って
天野寛大
天野寛大
タトゥーをいれたんです。
いれたときは、父さんのように強くなれた気がしたんです
天野寛大
天野寛大
でも、この業界に入ってから
周りの人の視線が冷たくて、すごく嫌だった。
天野寛大
天野寛大
タトゥーを消したいって、すごい思った。
天野寛大
天野寛大
だから今まで
誰にもタトゥーを見られないようにして生きてきました
如月レナ
如月レナ
そんな…
天野寛大
天野寛大
なんか、如月さんには気楽に話すことができました。
如月レナ
如月レナ
それなら良かったけど…
天野寛大
天野寛大
レナちゃん、
天野寛大
天野寛大
そう呼んでもいいですか?
如月レナ
如月レナ
全然いいですよ!
如月レナ
如月レナ
じゃあ、寛太くんって呼んでもいいですか?
天野寛大
天野寛大
はい!
如月レナ
如月レナ
なんなら、敬語もやめましょう!!
天野寛大
天野寛大
いいですね!
天野寛大
天野寛大
あっ!いいね!
如月レナ
如月レナ
笑笑




私たちは、目が合い














笑った。













お腹が痛くなるまで













笑い続けた。









如月レナ
如月レナ
じゃあまた明日!
天野寛大
天野寛大
うん!











バイバイと手を振り

















私は歩き出した。


















心の中はなぜか















幸せという気持ちで















埋め尽くされていた。


















今思えば















このときから始まっていたんだ。





















私の恋物語は。








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