志麻side
グニー
スマホを操作しようとしていた俺の手をうらたさんが叩いた。
なんだったんだろう。すごく…怖い顔してた。
まぁいいか。着替えよー。
なんかうらたさん、心配性?
俺はボイスドラマの撮影に向かった。
〜帰宅〜←あら早い。
お腹すいたなぁとか、眠いなぁとか色んなことを考えながらソファに座る。
上の服を脱ぎながら風呂場へ向かう。
見ると、腕と背中に切り傷。しかも結構でかい。
なんか…やっぱ変やな。
うらたさん…あの時のってなんやろ?
そっと腕の傷に触れる。
突然の頭痛と共に脳内に巡る記憶。
何…いつの…記憶…?こんなの知らない…
逃げるって…何から逃げるの…?
うらたさんに支えられながらソファに向かう。
少し頭痛が落ちついた。
少し涙目のうらたさんが俺の手を握った。
人の手って、こんなに冷たかったっけ?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。