第35話

助けてください
1,782
2020/08/03 07:07
『助けてください』


「」⇒普通の会話

〈〉⇒メッセージのやりとり

『』⇒電話



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side.S


ピコン



「あ!」



〈こんばんは\(⌒日⌒)/
 そらるさん!〉



〈こんばんは〜!まふまふ!!〉




俺は、とあるユニットのファンが集まっているLINEのグループで仲良くなった奴がいた。

名前は、まふまふ。俺の二個下。
初めは、挨拶を交わしただけだった。けれどいつの間にか、とても仲のいい存在になっていた。



〈そらるさんあいたい!〉



〈俺も会いたいなぁ.....〉



〈高校生ですもんね...〉



〈そうなんだよ、早く卒業してぇw〉




ネッ友。近くにいるとは限らない。
俺とまふまふの家は、とても遠かった。
電車で行くような距離ではない。




〈そらるさん、まってるね!〉



〈おうwまってろよ!〉




まふまふと話すだけで楽しかった。
メッセージ上での会話でも俺はそれでよかった。



〈いつか電話しない?〉



〈え!?いいんですか?〉



〈うんw〉



〈それじゃ、、やりたいです!!〉



〈よし!まふまふのいける時間に合わせるから、また言ってくれ〜〉



〈りょうかいです!〉


まふまふは、猫の可愛いスタンプも一緒に送ってくれた。





「まふまふとでんわ.....」



「あぁぁぁぁ。だめだ...」



「緊張する..........」




すごく楽しみで仕方なかった。そして、すごく緊張している。


「おやすみっと」



〈まふまふ、またあした〜〉



〈はい!またあした!おやすみなさい!〉





あぁ、まふまふに会いたい。








side.M



「ほいっと!!」



〈こんばんは\(⌒日⌒)/
 そらるさん!〉



相変わらずそらるさんの返信は、早いなぁ....



〈こんばんは〜!まふまふ!!〉




僕は、まふまふ。とあるグループLINEで仲の良い人が出来ました。

名前は、そらるさん。僕の2個上。



僕がそらるさんに会いたいと伝えれば


〈おれも!〉


と毎回言ってくれる。お世辞でも嬉しい。
そらるさんのことだいすきだし!!





〈いつか電話しない?〉




「ふぁ!?で、でん!わ!?」



「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」




とにかく


〈え!?いいんですか?〉


と送ってみた。



〈うんw〉



とそらるさんから返ってきた。


そしてそらるさんと僕は、電話をする約束をした。楽しみでしょうがない。
はじめて、そらるさんの声を聴ける!!

どんな声かな?


かわいいかな?


かっこいいかな?


少年みたいな感じ?



たのしみだ。





「そらるさんとでんわ!」


「んふふ!うれしぃ.....」





嬉しくて楽しみで寝られない。








「しあわせだなぁ」







そう、この時間だけが幸せ。


この時間だけが









side.S




プルルルル



プルルルル




まふまふと電話する日。

はぁ、、、


「まふまふ出てくれるかな?」




『もしもし......』




『あ!まふまふ.....?w』




『はい!まふまふです!!そらるさんですよね!?』




『うんwそらるだよww』




『思ってたよりも優しい声ですね』

『素敵ですね.....』




『まふまふなんて、そーぞーした通りw俺の理想に寄せてきた?www』




『よ、寄せてない!!』




『なんだょーwwwおもしろいなぁw』






まふまふとの会話は、とても弾んだ。
メッセージ上でできない話もできた。




『そらるさん〜』




『なに?』





『僕たち、会えますよね...』

『いつか、会える日がきますよね...?』




あまりにも悲しくまふまふは、言った。



『そんなん、会えるに決まってるだろ?俺が会いに行くよ。』




『!ほんとですか!?じゃー待ってますね!』





『おうw待っててw』











『『ばいばい』』


プツリ





「はぁ、まふまふ可愛い」


「いいやつだったなぁ」




まふまふと電話出来てよかった。

優しいやつだ。同じ学校にいて欲しかった。



ただ、話してて気になるのはまふまふ自身の学校のことを話さなかったことだ。
話を降ったけど、「ぼくはいいから!」と言って話さずじまいだった。


また、今度聞いてみよう。





「えっーと」




〈ありがとう!またやろうな〜〉





〈こちらこそ!ありがとうございます!〉

〈次回も楽しみにしてます!〉






「しあわせだからね」






眠りに落ちた。










「ん、、、」



「へ!?まふまふ!!!?」



朝起きるとまふまふからたくさんの通知が来ていた。何かと確認していると。


〈こわい〉

〈たすけて〉

〈ひとりはやだ〉

〈幸せすぎたから罰が来ました〉

〈そらるさん、、、〉

〈ねぇ、、、〉




おれは思わず、まふまふに電話をかけた。







『まふ!!?』

『どーしたの?』



『....ごめんなさい』



『おれは、大丈夫。まふまふ何があったか話せる?』



『話せるけど、ひかないで、、ください』



『ん、わかった。』




『僕は、学校でいじめられてます。ずっと学校ではひとりで、、、何も楽しくなくて、生きてる感じがしなくって。そんな時に、そらるさんとお話して、すごく楽しくて...!!だから、こーやって、そらるさんとお話するの本当に楽しいんです。
でも、昨日の夜にいじめっ子が急に家にやってきて。。。ぼく、どーしたらいいのかわかんなくて。なぜか、そらるさんと僕のことそいつらは知ってて、、、いつか、そらるさんともお話できなくなるんじゃないかって考えると、こわくて!!しあわせを取られちゃうって.....』

『だから、メッセージ入れちゃったんです』

『ごめんなさい』



『大丈夫だから、まふまふ頑張ったね』

『そばにいたかったよ.....』

『なんかあったらまた連絡して。話聞くから。俺はそれしか出来ないから.....』



『心配してくれるんですか?』



『するよ。心配すぎてやばいw』



『ふふっ。そらるさんありがとうございます、、、』



『いや、俺は全然。』



『ぼく、学校行ってきます。』



『気をつけてな?』



『はい!頑張ります!!』





side.M



コツコツコツと足を進めていく。

ここに入れば地獄だ。

でも、勉強しなきゃいけない。

そらるさんがいたなら...

そらるさんみたいな人がここにもいたら良かったのに。




「.....」


ギョロ。とみんなは僕を見てきた。
昨日の夜僕の家に来たいじめっ子達がよってきた。



こいつ、同性が好きらしいぜ



そう言われた。

「えっ!!?」


「や、、やめてよっ.....」



まわりからは、



きもい


ありえない


その人が可哀想


しねばいい


きえろ




「ごめっなさぁ....」


いつもは出ないけど、涙が出てきた。
ポロポロとなかなか止まらない。



それを見てみんなは、笑う。



確かに、そらるさんのことは好きだ。
でも、そんなに恋愛感情としてなんて...




「そらるさんっ、、、」

「たすけて.....」(ボソッ)




もうやだよ。



消えちゃいたい。











「なんでだろ」




今日は、すごく酷かった。
お腹にアザができた。途中から、痛くなくなった。人間としてダメなのかな?

こんな僕とそらるさんは、一緒にいたらだめなんだ。

そうだ。

だめだよ。


〈そらるさん!学校お疲れ様です!!〉



ちょっとまって



ウザイとかそらるさん送ってこないよね?
あれっ、、、そらるさんも信じられなくなってきた。やだよっ、、、そらるさん別だってば!!!そらるさんだけは違うでしょっ




〈ん、お疲れ様!まふまふ大丈夫だった?〉



僕のこと心配してくれる。嬉しい。



〈はい(°∀° )何とかやりきりました!〉



嘘をついた。

そらるさんを心配させたくない。



〈そっか...ならいいよ!!〉

〈今度は、朝じゃなくて夜にゆっくり電話しようw〉




〈そうですね(*´ω`*)〉




そらるさんもいつか居なくなるのかな?


こわいなぁ









side.S


『そらるさん、助けてください』










まふまふからだ。


何かあったんだ。




その日も電話をしようと思いかけた。
すると、助けてくださいとまふまふは言った。



『しにたい、、、』


『ボクは、消えてしまった方がいいんです』




『まふまふ?』




『そらるさんみたいな人、学校にはいないから......』

『やさしいひと。』

『そらるさん、、、』

『死にたいよォっ!!』




『な、なら!俺と一緒に死のう!?』



『え?』



『あ』





咄嗟に出た言葉だった。
自分でもだいぶびっくりしている。




『いや!俺はもうちょいで卒業だからさ。そうしたら、まふまふに会いに行けるし。おれは、まふまふが生きてたら生きる!だからさ、まふまふもそーしてよ。』




『もし、会えたら死んでくれるんですか?』




『まふまふが望むなら』



ずいぶんと痛いことを言ってしまった。
まふまふもさすがにひくか、、、



『わかりました.....』

『そらるさんが言うならがんばります!!』



『まじで?』



『まじです!!』



『そっかぁ、、、ごめんな。』



『いえ、、!あと少しなら我慢ぐらい!』

『色々しんどいのは慣れてますから...!』



『うん。でも、無理すんなよ?』



『はい!』







「一緒に死ぬね.....」


簡単に言ってしまったが死ぬというのは、あまりにも簡単ではないと俺は思っている。

なのにどうしてだろう?

まふまふが死んでしまうなら正直俺だって死んでもいいと思ってまった。


「いや、まさかね.....」



あったこともないし



かおだってみたことない



なのになんで






side.M



「ごめんなさいっ、、、」




そらるさんから「一緒に死のう」と言われて1週間。何故か分からないけど、いじめが酷くなった気がする。


「いっ"、!!」


今日は、髪の毛を引っ張られた。
ブチブチと抜かれていく。





「.....」


そらるさんが卒業するまで耐えられるかな。
苦しくて死んじゃいそう。でも、そらるさんと死にたい。がまん。がまん、、、




まふ、お手紙来てるわよ?




「て、手紙?」



母から受け取った手紙には

「そらる」

と記されていた。







[まふまふへ
 プレゼントやる。ネックレス。
 俺のわがままで生きてくれてありがとう。
 そのお礼だと思ってください。
 あと、2週間で卒業するから、待っててね
   そらるより]




〈そらるさん!ネックレス!?〉



〈あーwもらってwww〉

〈お守り代わりw〉



〈ほんとに僕に?〉



〈お前以外、渡そうと思うやつなんていねぇよw〉



そらるさんの言葉ひとつひとつに喜ばされる。



〈ありがとうございます、、、〉



そらるさんに恋してるみたい。










「よっし!!」


青いネックレスだった。とても綺麗だ。


「大丈夫...」


きっとこれがあるから僕は、耐えられる。
学校を頑張れる。











「おはようございます」(ボソッ)



あぁ?



「.....」



無視すんじゃねぇよっ!!!



バンッ、!!!



机を叩かれたけど、大丈夫。
ネックレスがあるもん。





「やめてくださいっ.....」


「やめてください!!!!」




チッ、、、やってやれ!!











「はぁっ、、、はぁ、、」



痛かったァ.....でもマシだったかも?





おい。そのネックレス.....




「!!だ、ダメっ!!」

「それだけはっ!!!!」






ブチッ

ネックレスがちぎれた。











それからはあまり覚えていない。

目の前が真っ赤になったことだけ。
怒りが溢れだしてきたこと...



いつの間にか僕は、大人たちに抑えられていた。手が赤くなっていた。

周りからの目が痛かった。


そらるさんのくれたネックレスは?

あれ、、、どこにいったの?

どこ、、、、



「あった.....」



青いネックレスには、血がついていた。











この日から僕は、そらるさんにメッセージを送ることをやめた。

そらるさんからは


〈まふまふ〜?大丈夫か?〉



〈死んでないよな....?w〉



〈3日経つよ。そろそろ返事して?〉



〈まふまふ.....〉



〈おはよ。学校がんばれよ〉



〈おやすみ。1日お疲れ様〉






ごめんなさい。そらるさん。


あなたにと話す資格なんて僕にはない。










〈卒業するんだ、、、〉












そういえば卒業式だったな。


〈おめでとうございます〉
      って送りたいけど、、、、


「僕はダメなんだ.....」


あのメッセージが来てからそらるさんからメッセージが来ることがなくなった。











あれから約一年経とうとしている。
はやいものだ。

そらるさんとは一切やり取りしていない。



「はぁ.....」


お気に入りの公園に来ていた。
人が来なくて静かで好きだ。
そらるさんにも1回話したことがあったけ。



「かんがえちゃだめっ!!!!」



どうしても忘れられない。

そらるさんのことが。



「もう、しんじゃおうかな。」

「どーせ、あの約束だって、、、」

「ただの子供だましみたいなものだよ」



ホームセンターでロープても買おうかな。

そのとき




「すみません.....」



「え!あの、、どうされました?」



僕よりもほんの少し背の低い人がいた。
黒髪で肌が真っ白。優しいこえ。


この声、そらるさんに似てるな。なんて





「人探しをしてるんです.....」

「この辺の人だと思うんですけど」



「なら、お手伝いしますよ!」



「ほんとですか?」



「はい!」



「ありがとうございます!!」



久しぶりに人と話したなぁ、、


「あの、その人に一応メッセージ入れといてもいいですか?」



「はい!大丈夫ですよ〜」





ピコンッ



「「え?」」



「いやいやwwwまさかね?w僕のじゃないと思うんですけど.....」



「ですよねw俺もそー思いますw」




スマホに目をやった。





〈まふまふ、近くまで来ました。
 今から、会いに行きます。〉




「えっ!!?」



「ちょっと見せてください.....」



「あ、はい、、、」











「まふまふじゃんっ.....」

「会いたかったよっ...!!!!」














「あの時、よくあそこ分かりましたね〜」



「まふまふ言ってたじゃんw落ち着くんですぅ〜!ってwwww」



「わかんないと思ってたw」



「そらるさん頑張ったんです」





そらるさんは、僕に会いに来てくれた。
メッセージが来なくなってまふまふが死んだんじゃないかと思っていたらしい。
その時、そらるさんは周りの友達に
「なんかあった?すげー体調悪そうだゾ」
と言われたらしい。




「一緒に死のうなんて言ったおればかだわw」


「いえ...バカなんかじゃないですよ.....」

「あの一言なければ、僕いないですし」



「そんなに追い詰められてたの?」



「はいw」




今、そらるさんと同じ家に住んでいる。
僕は、生きることにした。
そらるさんと一緒に。




「そらるさんすき〜っ!!」



「はいはいwありがと」

「俺も好きだよ。」



そらるさんと僕は、お付き合いさせてもらっている。しあわせだ。



「まふまふが不幸って感じさせないように俺は、努力するよ。」
「幸せにするからっ。絶対に。」



そらるさんは、そう言ってくれた。



「そらるさんといる時は、幸せなんです」




「え?そーなの?」




「もちろんw」




「、、、不意打ちずるい」



そらるさんにギューッと抱きしめられる。


「顔赤いですよ?w」



「まふまふのせい」



「ごめんなさいw」









あなたに出逢えたことが嬉しいです。



この幸せは永遠に続く。そう信じて‪𓂃 𓈒𓏸◌‬





end



いつか会いに行きます。
その時までは.....







おわりかたなぞ。途中で何が書きたいのか分からんくなったwww

投稿頻度、おちます。
なかなか、話の内容が思いつかなくて、
ごめんなさい、、、


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