第31話

しあわせ
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2020/07/22 19:55
しあわせ




side.M

僕とそらるさんは、付き合っている。
そらるさんが告白してくれた。
嬉しくて涙が出た。僕もずっと好きだったから。あんなにも遠くにいた人が僕の隣に居てくれると思うと、やっぱり嬉しい。


「まふまふ?」


「何考えてんの?w」




あなたのこと考えてました!なんて恥ずかしくて言えないや。




「昔のこと考えただけですよ」





「ふ〜ん。そっかぁ」


「まさか俺達のこと?」





ぁ、そう言って固まってしまった。





「図星?wwwほんと、俺の事すきだなw」




そらるさんがぎゅっとしてくれた。
あったかい。




「うぅ、、!!」





「顔真っ赤、かわいいね」





「かわいくないもんっ!!!」





「それがかわいいw」






そらるさんは僕に沢山「すき」と伝えてくれる。愛してるよと。
表情からも態度からも、全て僕にすきを伝えてくれる。

それに対して僕は、、、、
そらるさんと真逆だ。すきだと伝えられない。もしかしたら、「すき」と伝えたことがないのかもしれない。
まだ、相方という関係の時の方が好き言っていたかも。



「ばか、、、」




「まぁ、そんなこと言わずにw」

「あ、今日も一緒にねる?」




「寝る、、、」





「素直でよろしい」

「それじゃ、寝室で待ってて」




頭をくしゃくしゃと撫でてくれた。
うれしいなぁ、なんて




「そらるさん」

「おやすみなさい」




「うん、おやすみ」



わざわざ買った大きめのベッド。
成人男性2人で入るには少し小さかったけど
そらるさん度近くにいられるからすき。

起きたらそらるさんがぎゅーってしてくれてるから、、、それが好きだから。、

あぁ、素直になれたらいいのにな。





すきだよって言えたらな












「おはようございます、、、」




「ん、おはよ〜」

「俺、今日は会議だからちょっと家出るね」




「りょーかいです!気をつけてくださいね」




「ありがと〜」



今日もそらるさんが作ってくれた朝ごはん

「おいし、、」



「!ほんと?よかった」











「行ってらっしゃい!」




「ん、、いってきます〜」















「う〜〜〜」



どーやったら素直になれる?



「すき」



「はずかしっ」



今でも恥ずかしいのにそらるさん本人の前で言うなんてもっと恥ずかしい。






「えぇ、、嘘くさ。でも、、これで、、、」


調べてくると出てきたサイトを開く。

本当にこれで?と思うが試してみるしかない














「ただいま〜」



「おかえりなさい!」



「まふまふぅ〜!つかれたぁぁぁ」



「お風呂炊いてありますよ、ご飯もできてます〜」




「まじで!?」

「ほんと、ありがとう」








「ぼく、おふとんいってます!」



「はぁーい。俺もしばらくしたらいく」




この間にサイトにあったことを



明日の朝に効果が出る。










「そらるさん!おやすみなさい!」




「ふふっ。おやすみ。まふまふ」







うまくいきますように。









side.S



やけにテンションが高かったな。

今日のまふまふ。


まぁ、あれぐらいでも俺はいいけど。


いつか、まふまふが好きって言ってくれたらな。嬉しいのになぁ、、、
俺、いっぱい伝えてるつもりなんだけど。

もともと、まふまふが性格的に無理なのは分かっていた。でも、ちょっと寂しい。


「まふまふ、、?」



朝起きると隣にまふまふはいなかった。


俺より早く起きるのんて珍しい。




「まふまふ、おはよ!??」



「『おはようございます!』」




「あの?どちら様ですか?まふまふのそっくりさんですか?」




『そらるさん!違います!!どっちもまふまふなんです!!』




「は?」




「その、、朝起きたらぼくがふたりいて」





「おっけ。なんかわかんないけど、まふまふなんだね?」



「はい、、、」


『うん!』




「」⇒まふまふさん
『』⇒朝起きたらいた2人目のまふまふさん




「、、、」


ちょっとまずい。びっくり?
まふまふがふたり?ありえないだろ?

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

もう訳わかんない!!!!






「はい。朝ごはん。」




『うわぁ!!フレンチトースト!!!
めちゃくちゃ美味しそうですね〜!』




「あっ、、、」






『そらるさん!隣に座っていいですか?』





「あーうん。いいよ。」



『やったぁ!』



「そ、、、っ」





分かったことはひとつだけ。


いつも通りのまふまふと

何故かものすごく、好きだと伝えてくるまふまふ。



『んー!!おいしいです!そらるさんの料理やっぱ好きです!』



「まじで?よかったよw」

「まふまふは?」




「あっ、!おいしいです...!!とっても」





「よかったぁww」





『そらるさん、あーんってして!』



『そらるさんすき!だいすき!!』



『ぎゅ〜〜ってしてほし!』




ほんと素直。なんだよ、可愛いじゃん。


「っ、、、」



でも、こっちのまふまふは何だか悲しそう

後からゆっくり聞こう。心配だしね。





『ねぇ、今日ヤリましょ、、?だめ?』



「はぇ!?」


まふまふ、びっくり。めちゃくちゃ大胆。
上目遣いはダメ!そらるさん耐えられない!




「ん、いい「ばかっ、、、」え?」




「調子乗んなよっ、、、」



『乗ってないし、ホントの事言ったまでじゃん。』



「なんにも知らないくせに!!」

「そらるさんのことも僕のことも!!







やばい!!まふまふ同士で喧嘩してる!





「そらるさんはっ、、、僕のこといっぱい知ってくれてる!!好きって伝えられないことも、音楽が好きだってことも!!!
だから、僕だってそらるさんのこと沢山知ってるんだ!!!そらるさんの好きな料理だって、ゲームだって、、、そらるさんが僕のどんなところを好いてくれてるかも知ってる!そらるさんはっ、、、優しいからっ。

お前みたいなやつにそらるさんを渡すわけないでしょ?!とならいでよ!!
僕のそらるさんを取らないでっ!!!!」





『ふ、言えるんじゃん。』


『じゃーね』





そう言って1人のまふまふは消えてしまった。







「まふまふ」




「なんですか...」




「あんなこと思ってくれてたの?」

「俺うれしいよ」




「うんっ、、ずっとずっと思ってました」

「あいつにっ、、、そらるさん取られたくなくって」



「そっかぁ。ありがとうね」

「まふまふ」




「うあぁっ!!そらるさん!怖かった...
ずっと一緒にいてほしいっ、、好きです
あいしてますっ、、!!離れて行かないで!」




泣きながら言うものだから、本気なんだろうなと思った




「うん、離さないよ。」

「安心して」








その日の夜にまふまふを抱きました。
ごめんなさい。
(ヤリましょとか言ったのまふまふじゃん。
 俺は悪くない、、、)











side.M


「んっ、、」


起きるとそらるさんの顔があった。
寝顔もかっこいいな。


髪をくるくるして遊んでみる。
なんかたのしい


そらるさんがたっくさん愛してくれた。
なんだか、ちょっと激しかった気がするけど、僕もいっぱい好きって言えたからまぁいいや。


くすりきいたな、、、
呑めば素直になる薬。もう使わん。
そらるさんは、ぼくの!









「すきです」



「おれも」



「え?」



「おはよう、まふ」



「いつから起きてたの?」



「髪をくるくるしたあたり。」



「初めからじゃないですか」



「いいでしょwべつにw」



「きょーはいっしょにいるの」



「分かってるよ。」

「一緒に居ような」











そらるさんに愛して貰えるぼくはしあわせだ



end

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