第25話

××××。
2,367
2020/06/22 20:50
××××。


暗い道を1人で歩いていく。

これで何回目だろう。

冷たくて、暗くて、、、

まるで死んだみたい。

いつも、明るい光が俺を呼んでくれるから

俺はいつもそちらへいく。

「そらるさん」と呼ぶ声は

あいつにそっくりだった。
































そらるさんと僕が事故にあったのは何時だったかな。ふたりで買い物に行っている時に、バスが突っ込んできたんだっけ。

そらるさんも僕も入院を余儀なくされた。

僕は、すぐに目を覚ましたがそらるさんは、未だに目を覚まさないままだった。


「そらるさん」


声をかけても貴方は何も言ってくれない。

僕が呼んだら直ぐに駆けつけるよと
言ってくれたの嘘なんですか?








「まふくん?大丈夫?」

「天月くん、大丈夫だよ。心配しないで」

「でも、、、みんな心配してる」

「そっかぁ。とりあえず、心配しないでって伝えといてくれる?」

「僕は、そらるさんのところ行ってくるから。」

「え、、うん。気を付けてね.....」

「ありがとう」



そらるさんが隣にいない。それは、僕にとって最悪な事だ。みんなは、それをわかっていて心配してくれている。


「おはようございます。そらるさん。」

「今日は、僕の誕生日なんですよ」

「去年は、サプライズしてくれましたよね。ネックレス今も大事につけてます。」







ふと思ってしまった。



もう、あなたが目覚めることは無いのかもしれない。



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まふまふと買い物に行っていた。
そして、その帰りにバスが突っ込んできた。
俺はその日から、暗闇を歩いている。

光の方へ向かうがその光は、一瞬で消えてしまうのだ。「そらるさん」とあいつが俺を呼んでいる気がして。


「ひっ!」


俺の後ろには、きっと何かが着いてきている。友人の声がたくさん聞こえる。でも、どの声も俺には怖く聞こえて仕方なかった。
その声に振り返れば、俺はもうダメなのかもしれない。


「まふっ、、、たすけて、、、」


ひとりが怖い。まふまふと一緒にいるのに慣れてしまったのか、まふまふに助けを求めてしまう。


「なんでっ、、、怖いよ...ひとり嫌なの.....」


いつもなら、まふまふがいたのに。俺、まふまふに依存しちゃってるな。
もう、まふまふがいないとダメみたい。


今日も光は、消えてしまった。








俺は、どこへ向かえばいいんだろう。



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「まふくんっ、、!!落ち着いて!!!」

「やだっ、、、なんで?そらるさん!」

「おきてよっ!おきて!!!!」


まふくんがおかしくなってしまった。
そらるさんがいなくなって、精神的に。

なかなか起きない、そらるさんを見てまふくんは、毎日のように。

「起きてよ!!」

「そらるさん!!」

と繰り返す。そらるさんの目の前で大号泣してしまうようになった。

今日は僕あまつきがまふくんの付き添いできている。明日は、さかたん。そして、うらさん。

まふくんがおかしな事をしないように、見張り的なやつ。「大丈夫」というまふくんは、そらるさんにそっくりだった。
あの人も直ぐに「俺は、大丈夫」という人だ。そんなところまで、似てきている。


「そらるさん、、、」

「おきてよぉっ、、、」

「ぼく、ちゃんとするから。なんで、そらるさん守れなかったんだろ。あの時、そらるさんのこと、チャントまもれなかった。」


「まふくん.....?」


「まだ、あっちに行っちゃダメですよ。」

「行くなら、一緒に行きましょ?」

「僕が貴方を迎えに行ってあげる。」

「そらるさん、僕のお姫様。」

「あはははっ、、」

「だいすきですよ。あいしてる。」


まふくんは、そらるさんの唇にキスを落とした。



「ね、天月くん」

「な、、なに?」

「帰ろっか」

「う、うん、、、」

「そらるさんまってて」(ボソッ)



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天月くんと別れた後に、ホームセンターによって、ロープを買う。

はやくしんで、そらるさんに会いたい。

そらるさんを迎えに行くの。



「あはははっ!!」


「そらるさんっ!!ふふっ」




ロープをその、、、自殺ようの結び方で結ぶ。解けにくいんだって。今は、簡単に知る事が出来て嬉しいな。昔は、完全自殺マニュアルなんてものがあったっけ。



「いまいくからまってて」


「そらるさん」










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「うそでしょ。」


いつもならある光が、今日は消えてしまった。そして、まふまふの声も聞こえない。

どうしたらいいの。周りが真っ暗で何も見えない。

後ろから聞こえる声は、いつもより大きい。


「そらるさんはだめ!!」

「絶対に行っちゃだめだよ!」

「戻ってきてください!」


と言ったりしている。

もう、訳がわからない。












「そらるさんっ!!」

「え?」


暗闇の向こうから、まふまふの声が聞こえる。


「まふまふ、いるのっ??」

「はいっ!!」


やったぁ、、、まふまふだ、、、、


「あ!そらるさんっ!」

「まふまふっ!!!」


俺たちは、その場で抱きついた。



「そらるさん!だいじょうぶ?」

「こわかった...ひとりいや、、、」

「ごめんなさい。来るのが遅れてしまいました.....」

「まふまふに会えて嬉しから、大丈夫」

「!!そらるさんには、いつまで経っても勝てませんねw」

「あ!そらるさん!!」

「なに?」

「これ、プレゼントです。」

「ねぇっ!まふ?ほんと??」

「ほんとです。」

「そらるさん、僕と結婚してください」

「こんな俺でよければ、喜んでっ!!」


まふまふは、指輪をプレゼントしてくれた。

嬉しすぎて泣いちゃう。


「そらるさん、、、あの。貴方はまだ、生きれます。」

「え、」

「ムードをぶっ壊して申し訳ないです。でも、貴方はまだ、天月くんたちのいる世界へ戻れます。」

「あなたに会いたくて、僕は死んじゃいました。」

「そらるさん、選んでください」

「みんなの場所へ戻るか、僕と一緒にいくか。」



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そらるさんは、きっと戻るんではないだろうか。

みんなの場所へ。そらるさん、ゲームしたいでしょ。あと、皆とも話したいし、歌だって歌いたいでしょ?


「おれはっ、、、」


ね、そらるさん。

もう、ここでお別れだね。


「、、、まふまふについていくよ。」

「え!?」

「俺は、まふまふがいないとダメだし、あいつらよりもまふまふの方がずっとずっと大事。俺に会うために来てくれたんでしょ。俺、嬉しいよ。ね、俺もついていっていい?ずっとずっと一緒にいてもいい?」


ほら、やっぱりあなたにはかてない。









「そらるさん、」

「うん。」


そらるさんと僕は、手を繋いだ。




「あいしてます」

「おれも、あいしてる」




暗闇から僕達は、抜け出した。


もっとずっと明るくて、暖かい場所へ。
きっとそこはもう、僕達の幸せの場所。


抱きしめ合って、
キスをして、
お互いに触れて。


愛を囁き、そして囁かれ、お互い思うままに求め合う。



「「しあわせ」」



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ピ_________


「そらるさん、ご臨終です」



「そらるさんまでっ、、」

「まふくん、、、」


そらるさんもまふくんもいなくなった。


でも亡くなる前、そらるさんは笑っていた気がした。





最悪の結果なことは、間違えない。


こんなバットエンド誰も望んでない。



end




バットエンド?そんなはずないでしょ。
僕達にとってはハッピーエンドなんだから。

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