第32話

Summer Memories
1,758
2020/07/22 20:15
Summer Memories

〖mfsr〗
※ご本人様たちには、全く関係ありません。
少し、年齢操作しています。



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僕は、小さい頃から"幽霊"と言うやつが見える。今、17歳(2年生)になったいまでもそれらは見えてしまう。

そして今日。


「あのぉ、、、」

「ん?なに??」


今まで見たことの無い、幽霊が僕の前に現れた。



海で出会った彼は、とてもきらきらしていた










「あの!本当に死んだんですか!?」

「な!失礼だな!死んだからここにいるんだよ!!」


彼は、そらると名乗った。歳は、18歳で僕の1個うえだったらしい。
そらるさんは、この海で事故にあったらしい。


「なんか、小さい子がね溺れかけてたから、助けに行ったの、それでさ〜その小さい子を浮き輪に乗せて、お母さん達の所行ってきなって言ったら高い波が来て、のみこまれた!!」


とニコニコしながらそらるさんは話していた。



・ころしたい
・のろいたい


僕は、あんな穢れた幽霊しか見えない。
なのに、そらるさんは何も穢れていないように見えた。おかしいな。なんて思いながら、僕は、そらるさんとお話をし続けた。



「まふまふは、幽霊が見えるんだ?」

「しんどいですけどねーw」

「俺、迷惑だろ?」

「いや、そらるさんは他のやつとは、ちょっと違うので大丈夫です!」

「そっか」


そらるさんは、へにゃりと笑った。
その笑顔を見て胸がきゅっと締め付けられた気がした。


「明日から夏期講習なんですよ!」

「お前、頭悪いの?」

「いや、学年トップですw」

「ふーん、、、それじゃ俺、明日お前について行くわ」

「いいですよー!って、えぇ!?」

「俺も暇なんだよな〜」

「邪魔しないでくださいね!?」

「大丈夫大丈夫」


ということで僕まふまふ、幽霊のそらるさんと夏期講習行くことになりました!(は)













「うわぁー久しぶり」

「静かに!そらるさん!」

「お前しか聞こえないんだからいいだろw」


そらるさんは、とても懐かしそうに校舎を見回っていた。


「まふまふ〜」

「は、はひ!?」


そらるさんの事を考えているとそらるさんに声をかけられた。びっくりして、なんか、、、うん。


「ふふ。お前おもしろいな」

「おもしろいなんて、、、」

「早く行けよ!遅刻するぞ!」

「何言ってんですか?まだ、大丈夫ですよぉぉぉぉ!?あ、、やばいな」


スマホの時計を見ると夏期講習開始まで5分を切っていた。


「いそげ〜」

「急いでるよ!」




そういえば、今日は幽霊みえないな。そらるさん以外の。







「おつかれさま」

「そらるさん、ありがとうございます...」

「全然、大丈夫だよ〜」


そらるさんは、とても頭が良かったらしく僕と同じ学年トップだったらしい。そして、教え方もうまい。そらるさんは、僕に勉強を教えてくれた。


「そらるさん、勉強できるんだ」

「できますよ〜」


こんなにもすごい人がなんで亡くなったんだろう。いい人ほど早く居なくなるものなのかな。


「そういえば、今日そらるさん以外の幽霊見えなかったんです!
そらるさんなんかしました??」

「何にもしてないwお前について行っただけだけど.....」


すごい。多分、そらるさんが僕を守ってくれた(?)的な感じかな。そらるさん、すごいきらきらしてるから、、、、邪悪なものを全く感じないから。


「そらるさん、明日は会いに行きますね」

「え!ほんと?」

「はい!」

「やった〜、俺1人で暇だから嬉しい」

「朝一できます!」

「たのしみにしてる」



僕は初めて幽霊と約束をした。










「まふまふ?」

「そらるさーん!」

「ほんと早いなw」

「楽しみだったので、」

「俺も楽しみにしてた!」


それから、そらるさんと僕は、学校に行ったり、この海に来たりを繰り返した。
気づけば1ヶ月もたっていた。

夏期講習うけて。
アイスも食べて。(そらるさんも何故か食べれた)
ふたりで街を歩き回った。


「そらるさん、」

「なに?」

「なんでもないですよ。」

「やめろよwそういうやつwww」

「すみませんw」

「まふまふ」

「はい!どうかしました?」

「呼んだだけ!!」

「やめください!」

「ほらな?一緒だろ?」

「あ、ほんとだ」

「「www」」


すごいしょうもない話も沢山したし
そらるさんも僕も好きな音楽の話もして

今までの夏休みで1番充実していた。



「夏祭りいかない?」

「夏祭り、、?」


そんな行事あったかな。って言っても僕は昨年まで夏、外に出ようとしなかったから、知らないのかもしれない。


「お前がいいなら」

「も、もちろんですよ!行きます!」

「まじ?」

「はい!」

「そっか。ありがとうね」



そらるさんからのお誘いを断る訳には行かない!!!
なんて思う時点できもいかもしれないが、僕はそらるさんの事が好きだ。
恋?と言うやつをしたことがなくて、初めは戸惑ったがこれは、絶対に恋。


「花火まで一緒にいてくれる?」

「います!」

「、、、ありがと」


そらるさんは、少し寂しそうな顔をした。












「そらるさん!りんご飴!」

「くえよw」


夏祭りは、本当にあった。
街の色んな人が来ていてちょっとびっくりした。僕の友達とかもチラホラいるわけで、、、


「サイダー飲みたい、、、」

「俺、死んだから金ないしw買えないよ?」

「お金あったら買ってくれたんですか!?」

「え、うんwそれぐらいならwww」


そらるさんの髪がふわっと揺られた。
やはり、彼の黒髪は本当に綺麗なんだ。
カラスのように黒くて吸い込まれそう。


「そらるさんって綺麗ですよね」

「はっ!?」

「えへ、だって!ん、?あ、、、」

「やめてよ、、まふまふ、、、」

「す、すいません!」


やっちまった!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(´;ω;`)すごく!はずかしい!!!


「花火いこ、、?」


そらるさんの耳が少し赤くなっているのは気のせいかな?














「そらるさん、、、」


花火は、どんどん上がっていく。


「どうしたの?」


「今日、、ありがとうございました」


「楽しかった?」


「はい!」


「それなら良かった」


「あのね、、そらるさん。」


「うん」


「ぼく、そらるさんのことが好きです。」


「え」


「そ、その。そらるさんが死んじゃってて僕が生きてるのは、分かってます。それでも、僕はあなたが好きと言うか、、、」

「そらるさんは、僕の事どう思ってますか?」


「おれはっ、、、、」


パァンっ!!!
最後の大花火があがった。その時、


「ーーーだよ」




「そらるさん、花火で聞こえなかった.....そらるさん?」


隣を見るとそらるさんがいなくなっていた。


「そらるさん?どこ、、、」


成仏?しちゃったの??


「どこっ、、!!」


「そらるさんっ!!!!」












夏休みがあけた。
そらるさんは、いなくなったままだった。

そらるさんを知る人物なんて居るはずもなく、何も楽しくない学校生活を送ろうとしていた。

そらるさんがいなくなって、気にしなくて済んでいた、穢れた幽霊たちの声がよく聞こえるようになった。

そらるさんがいないと僕はだめなんだよ





「3年生のひと、目が覚めたらしいよ!」

「え?ほんと!?」

「うん!」

「よかったね、、、」

「でも、ずっと泣いててお話できる状態じゃないらしいよ」

「ずっと、、誰かの名前を呼んでるらしくて」


「その人ってどこにいるの!!!?」


気づけば僕は大声でそう叫んでいた。




そらるさんという確信は全く






「はぁっ、、はぁ、、」


病院についてその人に会おうとした。
すると、病院の人たちが今は、面談出来ません。と僕を病室に入れようとしてくれなかった。


「っ、、、」


僕ははしって逃げた。
その人の病室へ、、、、










「ここ、、、?」


一人部屋みたいだった。

その扉を開けようとすると


「みつけたぞっ!!」

「くっそ。」


警官に見つかった。


「離して!あの人とお話するんだっ!!」

「今は、ダメだと言っているっ!!」


お互い1歩も引かなかった。
病室の前で警官と喧嘩して、、、

僕がその喧嘩に負けそうになった。


そのとき





「ぅ...」

「え」




























扉の先には、そらるさんがいた。



「まぅ、、まふ...ッ!!」


「そらるさんっ!!」



警官を振り払いそらるさんを抱きしめた。

そらるさんの膝は、床についていて、ふらふらで歩けない状態でここまで来てくれたことがよく分かった。


「まふっ、、、!」

「あいたかったっ、、あいたかった」


「ぼくもですっ、、」


そらるさんは、ずっとずっと泣いていて僕から離れようとしなかった。
そして僕も離そうとはしなかった。



「生きてるじゃないですかっ、、!」

「そらるさん!!!」


「うぅ?いきてる?おれしんでない?」


「あったかいよ。体温あるよ!」


いつの間にか、あの警官はいなくなっていた。
きっと、この状況を見て医師に言いに行ったのだろう。


「まふっ、!」

「おれもすきだよっ!!」


「っ!そらるさん、、、」



そらるさんと僕は唇を合わせた。











「そらるさん、生霊的なやつだったんですね」


「俺も知らなかった」


「別にいいんですけど、そらるさんが今隣にいてくれるので」


「波に巻き込まれて良かった」


「えぇ!?なんで(´;ω;`)」


「だって、そんなことなかったら俺、まふまふに会えてないもんっ、、、」


「かわい」


「かわいくない!!」


そらるさんは、すっかり元気になった。
僕は、そらるさんの家族からとても感謝された。あなたのお陰でそらるさんが目を覚ますことが出来たと。


「そろそろ、かえります?」


「うん」


「そらるさんすき」


「おれもすき、、、」


「えへへ、、、えぇ!もう1回言って!そらるさん!」


「絶対にいわない」


「おねがい!そらるさん!!」


「、、、、あいしてる」(ボソッ)


あ、、、、

そらるさん、、、


「可愛すぎるんですよ!!?」




end

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