第13話

おいで
3,331
2020/04/25 22:09
おいで


『やーい!!』

『どっか行っちゃえ!!!』

あーまただ。小さい子たちは、どうしてあんなにも暴力的なんだ。可哀想じゃないか。

「あーもう。やめろって」

『あっ!そらるにぃだ!!逃げろ!』

「え!?あっ、、、」

また、逃げられた。俺そんなに怖い??
さてと、今日は何がいじめられてたんだ?

「へ?」

「きつね!?」

俺の目の前には真っ白い狐がいた。
こんなにも綺麗な毛並み見た事ない。
あいつら、マジで馬鹿なの、、、

「おーい。大丈夫か??」

「今から、山に返してやるから」

俺はその狐を抱いて山まで向かった。


「俺は、そらるだぞ〜。お前はなんて言うんだ??」

案の定、動物なので答えることは無かった。

「ふふっ、、、また教えてくれよ?」





「ふぅ。ここら辺でいいかな?」

「もう、出てくるなよ〜」

そう言うと狐はひょいっと俺の腕の中から消えていった。















『だれだよ!?』

『こっちくんな!きもい。』

えーまた?今日も??めんど。
神社で騒がれるのまじでめんどい。(2回目)

「やめろ!!」

『『『あー!!!ごめんなさーい!』』』

「まったく、、、大丈夫かぁ、、、?」

「うっ、、、ひっく、、ふぇ」


な、泣いてる!?やばい!!どうしよ、、、



「お、おい!泣くなよ、、、?な!!」

「俺は、そらる!家で話聞いてやるから、泣き止んでくれるかな、、、??」

そう言うとその子は一瞬で泣き止んだ。

「そらるさ、、、?」

「うん、そらるさんだよ」

「ついて行っていい、、、?」

「もちろん。」







「そらるさんのおうち広いね〜」

「だろ?神社だからさ、、、w」

「掃除とかめんどいけどwww」


思っていたよりも楽しそうに話を聞いてくれていた。なーんだ。大したことないじゃん。
きっとこれなら大丈夫だね。


「君はなんて言うの??」

「ぼくですか?」

「そうそう」

「まふまふです、、、」

「かわいいじゃん」

「え!?ほんと?」

「うん。ほんとだよ?」

「そらるさん、ありがとう」

「どういたしまして」



まふまふはとても楽しそう。
家は?と聞くと言えない。帰りたくたい。
と言った。

今日くらいならいいか。と思い俺のじぃちゃんにこの子を止めていいか話を聞くことにした。


『いいぞ』

「ほんと?」

『そうだ。』

「ありがとう」

まふまふをみると、何故か悲しそうな顔をしていた。


 
まふを連れて俺の部屋まで行った。





「ぼく、きつねなんです、、、」

「えぇ!?なにそれ!!」

衝撃事実だよ!!それ

「先日、そらるさんに助けて貰ったから、お礼がしたくて人間に化けていたら、、、虐められちゃって」

「そーだったのか、、、」

「そらるさん、先日はありがとうございました」

「いえいえ、そんなの大丈夫」

「家戻らないの?」

「そもそも、家なんてないし。山に戻るとこの白い毛のせいで虐められてしまうので、僕は、、、」

「辛かったね」

「え??」

「よくがんばった」

まふまふの頭を撫でてみた。
とてもびっくりしていたけれど次第にまふまふは、笑顔になっていった。

「えへへ、、そらるさんありがと」

「んーん」

「2回も助けられちゃった」

「たすけるなんて、、、w」

「俺はそんなことしてないやw」

まふまふは、ありえないほど明るくなっていた。初めはこんな世界、、、、的な感じだったけど今は、全然。
よかった

「おれのうちくる?」

「これからは」

「いいんですか!!?」

思っていたよりも反応がよかったw

「一緒に!そらるさんといたい!!!」

「それじゃ、そうするか。」











「おかえりなさぁぁい!!!」

「ただいま」

俺が学校から帰ってくるとまふまふは迎えに来てくれる。

部屋で待ってて?と言っても

「早くそらるさんに会いたいから」

と言って絶対にくる。まぁ、嬉しいんだけどな。

「もう、1年経つの?まふまふが来て」

「んふふ!そーなんです!!すごいですよね!?」

「ずっと一緒に寝てるよなw」

「そらるさんあったかいんだもん。」

「なんだよそれw」


まふまふもすっかり大人っぽくなってしまった。
身長なんで俺より2cm!2cm!!だけ高いし。めちゃくちゃイケメンになってるし。
なんなんだよほんとw


「そーらーるーさーんー!!」

「はーい」

「ギューしてください!」

「え?また??」

そう、まふまふはハグを尋常ではないほど望んでくる。そらるさんを離さいようにということだそうだ。

ちょっとこれは、よくわかんないw

「おいで、まふまふ」

「わーい!!!」

その時のまふまふは、本当に嬉しそうな顔をするから、俺はそれがみたくて今日も、、、

なんてこと、まふまふには内緒。

「そらるさん、ねむい、、、」

「あーもう寝るか!」

「うん、、、おやすみなさ、、、」

「うん、おやすみ」








それから俺は大学生から社会人となり、都会のマンションで1人、、、いや、2人暮らしを始めた。
もちろん、もう1人はまふまふ。


「そらるさん、いいの??こんなところまでついてきて」

「いいんです。俺がまふまふと一緒にいたいって思ったから。」

「そらるさんは優しいです本当に」

「そらるさんだいすきです、、、」

「うん。おれもまふまふのことすきだよ。」

そう言った瞬間、まふまふの顔が真っ赤になった。あれれ、、、おかしいこと言ったかな?

「どうしたの!?大丈夫??」

「はい、大丈夫、、です!」

なーんだ。それならいいや。





side.M

今日は、そらるさんが飲み会らしい。
だから、帰ってくるの遅いし迎えに来なくていいよ!と彼は言っていたけど僕は絶対に玄関で彼の帰りを待っている。

「はやくかえってきて、、、」

そらるさんが好きだからここまでする。
恋愛的なやつで、、、僕は人間じゃなくて狐だってこと。恋しちゃいけないのは、分かってる。でも、、、

だから、毎日一緒に寝るし。
迎えにも行くし。


ガチャ

そんな事考えてたら、そらるさんが帰ってきた。

「おかえりなさい、そらるさん」

「ん〜?まふぅ!!待っててくれたのぉ?えらいねぇ、、、」

完全によってる。こんなそらるさん見た事ない。

「ずっと待ってましたよ?さぁ、早く布団行って寝ましょ?あ!先に水飲んでくださいね?」

「うん、わかったぁ!」



「そらるさん、お酒くさい」

「え〜そお?」

「これからは、飲みすぎたらダメですよ」

「はぁーい」

「それじゃ、おやすみなさ「やだ」え」

「ねえ、きすしていい?」

僕の返事も待たずに彼は僕の唇を奪った。

「やっ、ん.....ん!!」

「そらるっーんぁ.....さぁ、、、」

「かわいいね、?まふ」

「ふぁっん!!やらぁ、、っ」

そらるさんの舌が僕の少し空いていた唇から入ってくる。それにびっくりして腰が抜けそうになった。

「やっ.....、んぅ」

「やだじゃないでしよ?」

僕はこくこくとそのばでうなずいた。


「素直でえらい」

そらるさんに今褒められると本当に頭の中がそらるさんでいっぱいになって、爆発しそうだ。

そらるさんの部屋にはくちゅくちゅと言った音と僕の声しか聞こえなくてとてもはずかしくなった。

「っぁ.....ッ、ふ」

「そらぁさ、、、」

「呂律回ってないよ?そんなに気持ちよかったか?」

「とろんとろんじゃん」

「、、、ぅん」

「ふっ、、かわい」

もう、何も言い返せなかった。
初めてなのに長くて深い、、、きすで。
なんでだろう。頭がほわほわする。
そらるさんの匂いとお酒の匂いでくらくらする。

「ふぅ、、、い"っだぃ...ッ」

「やったあ」

「え?」

首元に痛みを感じて、そこを見てみるとそらるさんがキスマース、、、キスマをつけていた。

「そらるさん、、、」

「ねぇ、いいでしょ〜」

「そらるさんっ、、、」

「まふまふすきだよ」

その一言で、、、いや初めからだ。
きす、、、より先を望んでいる僕がいる。
そらるさんと体を重ねるのを想像してしまうぼくが、、、






「ね、、た??」

そらるさんは僕に好きと言って寝てしまった。
こんなことあるのだろうか?
きっと、忘れてる。明日起きれば、そらるさんは。

もう、僕も忘れないといけないのかな、、、











ちゅんちゅんと鳥の鳴き声が聞こえる。

隣にはもちろん、そらるさんがいる。
シャツを着たままで、ネクタイをそこら辺に投げていて、シャツの上の方のボタンは外れていて、なんかエロい。昨日のこともあったせいか、、、


「んぁ、、、おはようまふまふ。」

「はい、おはようございます!」

昨日のことは無かったことにしよう。
そうしよう、、、

「うわぁ、、部屋汚。俺、変なことしてなかった?」

「えぇ"!!そ、その、、、してなかった、です」

「ほんと!?よかったぁ、、、あぁ!?」

「どうしたのそれ!」

「え?何をですか??」

「首!!」

「ふぇ?あ!!ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

隠しておくて忘れてた。
やばい!!

「虫刺されじゃないですかね?ちょっと痒いですし、、、」

「虫刺されじゃないよ?これ、、、きすま?なのかな、、、」

あ、、おしまいだ

「おれがつけたの、、、??」

「、、、」

そうだ。そらるさんがつけた。
そらるさんが僕に。でも、そんなこと言ったらそらるさんは、、、

「ごめん、、、ちょっと頭冷やしてくる。」

「まって!!!そらるさっ!!」


side.S

おれが?まふに??
そんな、、、ずっと隠そうと思ってたのに。
まふまふが好きだってこと。
きっと一目惚れだったんだと思う。まふまふは、きっとこんな俺嫌いだろうから隠そうと思っていた。でも、俺昨日は酔ってたから何やったかさっぱりだ。

やばいんじゃないか。

「うわぁ、、どうしよう。」

もしかしてその先もやっちゃった?
わかんない、、、

「かえれないよ、、、」

自分の家だけど、帰ることは出来なかった。










0時を過ぎた。俺は、家の前の公園でずっと過ごしていた。さすがにまふまふはねただろう。



「、、、」

静かにドアを開けるとそこには

「おかえり。そらるさん」

笑顔で俺に声をかけてくるまふまふがいた。

「ただ、、、い、ま」

「おかえり」

ねぇ!こっちとまふまふに手を引かれた。
寝室?に行こうとしている。
あ、、、、


「座ってください」

「、、、はい」

ベッドの上に座った。そこでまふまふは。

「昨日、そらるさんにきすされました。」

「びっくりしたんですよ。急にキスしていい?なんて聞いてくるんですもん」

「、、、」

「嫌じゃなかったんですよ。そらるさん」

「、、、ぇ」

「嬉しかったです。そらるさんが僕にキスしてくれるなんて考えてもいなかったから。」

「僕は人間じゃないから。」

「おっ、、俺は!!」

「僕はそらるさんの事すきです。だいすき。愛してます。」

「もし昨日、酔っててノリ的な感じでやってたんなら忘れます。忘れられるように努力します。」

「そらるさん、貴方は僕のことすきですか?」










「うん、、、すきだよ。」

「まふまふの事」

「ありがとうございます。そらるさん」








「あのさ、、、俺キスより先のことしてないよね、、、??」

「さぁー!どうでしょうね??」

え?どうしよう。これはやばいかも、、、
顔から血の気が引いていくのを感じた。
それを見てかまふまふは

「してない!!してないよ?!大丈夫ですから!!ね?!」


よかった、、、、


「でも、、、期待しちゃいました。」

「そらるさんが僕のこと抱いてくれるんじゃないかなって、、、」

プチッと何かが切れた音がした。

「まふまふが悪いんだからね。」

「えぇ!?ぃや////ちょっと、、っ」

「俺のこと好きなんでしょ?俺も好きだからさ??ね、?」


















「まふのこと抱いてもいいでしょ?」




















「ふぁー」

隣にはまふまふがいる。まぁ、あの後は、まふのことめちゃくちゃ抱きました。ごめんなさい。

あまりにも可愛くて仕方なかった。
いや、、、またやりたい((

布団の中に裸で入ってるから直でまふまふの温かさが伝わってくる。
まふまふって暖かいんだなぁと思って、ギュッと抱きしめた。

「そらるさん、、、くるし、、」

「あ!ごめん、、、おきてた?」

「んーん。いまおきたところです、、、」

「起こしてごめんね?」

「大丈夫、、、です、、」

「気になってたんだけど、お前狐に戻れんの?」

「え?戻れますよ?」

「ほれ!」

「「あれ」」

「戻んない、、、」

「戻れない、、、」

「ふぅーん」

あっ、多分俺にやにやしてる。

「何、にやにやしてるんですか?」

やっぱり

「じゃ、お前は人間って事でいいよね?」

「人間だよね??」

「そう、、、なるのかな?」

「そっかぁ」

思いっきり抱いたけどね!?
でも、やっぱり人間じゃないと思うと、、、って思ってしまったので、、、、

「それじゃ、本気でまふのこと抱けるじゃん」

「、、、そらるさん。昨日のほんきじゃなかったの??」

「うん。、まあ」

「え!?やめて、、、!!あれ以上激しくしないで!!?」

「それはむりかなぁ、、、!!」

「それじゃ、仕事行ってくるわ!!」

「あぁ!!ちょっと!そらるさん!!!!」








結局、まふまふはこの日も玄関で待っててくれていて、そのあと俺はまふまふを抱き潰しました。

おしまい。








やってるところ書けません。
昔はかけたんやけどな✩

呼んでくれてありがとう。

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