第19話

僕達が見たもの。
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2020/05/18 05:22
僕達が見たもの。


『ねぇ』

『なに?』

『大きくなったね。』

『、、、だね。』

『昔は、あんなにもボロボロだったのに。なんか、懐かしい。』

『あんなこと起こるなんて考えてなかったね』

『そうそう。でも、あのことのおかげで今があるんだよね。』

『なんか、笑けてくる』

『真顔で言わないでよw』

『ふふw』








あなたたちの出会いは、とあるイベントだったね。まふまふは、そらるさんのリスナーで、来てると知ったとき、とても目が輝いていたのをよく覚えてるよ。



「そ、そらるさんですか!?」

「あ、はい。そらるです」

「ぼく!まふまふと言います!あのっ、!そらるさんのファンなんです!」

「え?まじ?w」
「それは、嬉しいな」

「もしよかったら、一緒に歌ってくれませんか?」

「うん。いいよ」

「ありがとうございます!!」



すごく楽しそうだったね。
その時に僕は君と出会ったんだよね?


そうだよ!
僕みたいな存在がほかにもいるんだって思っちゃってw



「お前、歌うまいな〜!」

「!!ありがとうございますっ!!」



そらるに褒められててめちゃくちゃ笑ってたよね。なんか見てて、幸せになったよ。


僕も!あの時のそらるさんには本当に感謝しないとね、、、












「ひっ!!」

「こわいっ、、いやだよぉっ、!」


毎晩のように家のドアを叩かれ、パジャマ姿のままで引きずり出され、暴力を振るわれる。そんな日々が続いてしまったよね。


僕達みたいな存在には、どうすることも出来なかった。助けてあげたかった。まふまふさんのこと。


そんな時に現れてくれたのが
そらるさんだった。



「まふまふ〜ゲームしようぜw」

「はい、、、、!」



そらるさんといる時だけは、笑っていた。
隣に居てくれるだけでも嬉しかったんだよね。そらるさんだけは、信じていたもんね。


そらるが急にまふまふさんの家行くからあの時は、びっくりしたよ、、、
ゲームしようぜとかあの状況でありえないでしょ!?とか思ったw


僕もびっくりしたwでも、それがまふまふにとって気を緩められるいい時間になったんだと思う。



「ありがとうございました!」
「楽しかったです!」

「俺も楽しかったよwまた、やろうな!」

「もちろんですっ!」

「悩み事とかあったら言ってくれよな」

「わかりました...!」
「そらるさん、ありがとうございます」

「それじゃ、また今度!」

「はい!」



日に日にまふまふも笑うようになった。
でもね。その影でまふまふは泣いていたんだ。
いつか、そらるさんが消えてしまうんじゃないか。僕になんて構ってくれなくなるんじゃと、不安になっていた。
そらるさんがそんな人ではないことは分かっていたはずのまふまふだったけど、常日頃重なる暴力などで人を信じれなくなってきた。



「まふまふ〜!」

「あっ!そらるさん!」



そらるさん気づいてあげて。
まふまふを助けてあげられるのは貴方しか居ないんだ。


そらる、お前ならできるよ。
僕達は、ずっと信じてる。まふまふさんのこともそらるのことも。


だからお願い。


『『助けて上げて』』




ドンドンドンッ!!!

「、、、」

「まふまふ?」
「大丈夫、、、か?」


[おい!出てこいよっ!!]

[お前がいるのは分かってんだからな!!]

「いま、いきます.....」

「待てよっ、、、」

「そらるさん..?」
「えっ!ちょっと!!!!」



そらるさんは、玄関に1人で向かったんだよ。



「おい」



今までで聞いたことの無いぐらい低い声で
そらるは、言ったんだよ。




[まふまふは?]

「まふまふに今後一切近付くな。」

[はぁ?何言ってんだよ]

「まふまふは、おもちゃじゃないんだよ。俺の大切な友達があんなにボロボロになるまでやられてるのを見て何もしない方がおかしいだろ」

[あんなクズのことをそんな風に言うな。
まふまふが調子に乗るぞ?]

「はぁ?お前らの方がクズだわ」

[チッ、、、]

「言い返せないなら帰れ。もう、まふまふに近付くな。」



そらるさんは、あいつらを追い払った。
まふまふを助けてくれた。


「まふまふ」

「そらるさんっ!!」

「怖かったな。今まで良く頑張った」
「もう、泣いてもいいんだよ。」

「つらっか、、ったです...!いたかったっ。そらるさんがいつかいなくなるんじゃないかってふあんでしたっ。優しくしてくれるそらるさんが、僕のことを人としてちゃんと見てくれるそらるさんがっ、、、いなくなるんじゃないかって!!」

「でも、ここにいるよ。そらるさんは、ここにいる。消えたりなんてしないから。」

「お前は、俺の大事な友達、、、いや、親友だよ」



そらるさんから聞いた親友という言葉。
それは、今までまふまふを縛っていたものを
解いた言葉だった。



「そらるさんっ、、、!!」



まふまふさんが本音を言ってくれてそらるは嬉しかったんだ。いなくなるなんてこと、絶対にしないってそらるは、その時に決めた。
まふまふさんと一緒に音楽やろうって。











『なんてことあったよね』

『その後、After the Rainを結成したんだよね!』

『びっくりしたけど、まふまふにとってもそらるさんにとってもよかったことなんじゃないかな。』
『ぼくは、幸せだった。』

『もちろん。僕も幸せだったよ。』
『明日、東京ドームでしょ?心配だなぁ...』

『まぁ、ふたりなら絶対に大丈夫だよ』
『ふたりでならなんでも出来るから。』

『そうだよね。心配なんてしなくてもいいよね。』



「そらるさんっ!」
「行きますよ!」

「はいはいw」
「ゆっくり落ち着いて行こうな?w」


彼らは、ドアを開いた。
今日で、きっと世界が思いっきり変わる。


「はんぺん!」

「まふてる!」

「「行ってきます!!」」


『『行ってらっしゃい.....!!』』





ぼくは、まふてる。まふまふの守護神

ぼくは、はんぺん。そらるの守護神






『名前、呼んでもらえたね』

『ふぇっ!うわぁ〜んっ!!』

『ま、まふてる!?そんな泣くことかな!?』

『だって、久しぶりに呼んでもらえたから!嬉しくてっ、、、』

『たしかに、、、』
『でもこれからが楽しみだね?まふてる』

『うん!そうだねっ!!』














最後に僕達が見たのは最強のユニット
After the Rainのそらるとまふまふがこれからの世界を作り変えていく瞬間でした。


end




あとがき_
視点は、ずっとまふてるさんとはんぺんさんでした!途中で『あっ!分かった!』って言う人がいたらまじで天才だと思います...w

そらると言ってるのがはんぺんで。
まふまふと言っているのがまふてるです。
分かりにくくすみません(´;ω;`)

久しぶりに真剣に書きました。
腐な小説じゃないです。
After the Rainって最強だな!って思って書きたくなりました。

それでは、、、また会いましょう

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