ハルは玄関で2人の話を聞いてしまった
ハルにとって波奈は妹のような存在だった
そして麗の存在は...
〜次の日〜
「おっじゃましまーす」
「ねぇ麗、昨日、俺んちの前で誰かと話してた?」
「ん?あ、うん。安藤さんと、ちょっとね...」
「ふーん、何話してたの?」
「ううん、別にたいしたとこじゃないよ」
「そっか...。そういえばもうすぐ花火大会だね」
「あ、もう花火大会かぁ」
「麗は誰と行くの?花火大会」
「ん?あ、どうしようかな...。そういうハルは?」
「ん?俺も別にいないけど?」
「そっか、いないんだ...」
「ね、麗!一緒に行かない?」
「え、でも、私なんかでいいの?」
「うん!麗と行きたいの!」
「わかった!一緒に行く!行きたい!!」
「じゃ、どこ集合がいい?」
「どこでもいいよー♪」
「どうしたの、麗?楽しそうだね」
「え、そう?」
「じゃ、日曜の7時にわたしがハルの家に行くよ!」
「えっ!?俺が迎えに行くよ!」
「ううん、いいの、私が行きたいの!」
「わかった、じゃ家の前で待ってるから」
祭りかぁ、告白のチャンスだなぁ
ハルも麗も同じことを思っていた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!