AM7:30
何がないって?
昨日頑張って夜中まで起きて仕上げたレポートがないの〜!
思い当たるところは全部探した。
引き出し、ファイル、バックの中…
どこを探してもないっ!
いや、ほんとヤバいよ
たっちゃんに怒られる〜
あ、たっちゃんって言うのはね、うちの担任の先生で『田實』って言うんだけど影でみんな『たっちゃん』って呼んでるの。
って、たっちゃんの説明してる暇はないよっ!
早く探さなきゃ〜
もうっ、こういう時に限って時間が早くすぎるのよねぇ…
よしっ、こうなったら昨日の事をさかのぼっていこう!
[さかのぼった結果]
いや〜ほんと思いもしないところにありました
よしっ!ファイルに入れて…
やばっ!もう20分も探してた!
[1階に降りる]
[学校に登校中]
来たよ来たよ来たよ!
私が今生きている中で唯一嫌いなもの!(?)
そう、男子!
私はさりげな〜く奈々の後ろにかくれる
ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ
もうっ!近づくなオーラ全開に出してるつもりなのにまだ足りないのかっ!
[やっとの事で教室に到着]
奈々には分からないであろう私の気持ちを!
男子と良く気軽に話せるねぇ…
私顔見るだけでも吐きそうウェッ
って叫んだとたん!
クラス中の視線の槍が!
私のクラスは25人なんだけど、なんとっ!
男子が20人!
他のクラスは女子が多かったり、平等だったりするのに!
だから今の視線の槍も男子の視線の槍でいっぱい!
消え入りそうな声で謝った
あ、たっちゃんだ
みんな席につく
えっと、ファイルファイルっと…
あ、あった
レポートはたしかここに…
みっけ!
でも、たっちゃんが回収に来るんですけど…
あぁもうこの会話にも耐えらんない
[レポートを渡す]
うぅっ、もう早く返してよ
うわっ、私の列来ちゃったよ!
早く返して〜!
ほぼ同時!
危なかったぁ
後ろをちらりと見ると、悠真が何気ない顔でレポートを出している
あれ、私が書いたレポートをそのまま写しただけ!?
(╬▔^▔)ムッカー!
あいつ、許さん!
[授業が終わり、休み時間]
ヤバい、変な喋り方になっちゃう!
それより、なんかめっちゃ近づいてきてる気がするのは私だけ?
こ、来ないでっ!
そう言ってもっと近づいてくる
近づかないで!
そう言って押し倒した
悠真はちょっとビックリしてたけどすぐに戻って自分の席に行った
あ、ちょっと待て、
私、分かったって言っちゃった?
放課後、2人きり?
やだ!
絶対やだ!
でも、悠真にレポートの文句を言える最初で最後のチャンスかも!
よしっ、私の怒りぶつけてやる〜!
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -✂
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!