これは、ご飯を食べ終わり、お風呂に入ろうとしているときのことだった。
いつもみたいに、ひとりで歩いてた。
ほんとに、なんで私のことが好きなんだろ…
そんなこと考えてたら…
もう慣れてるけどね、こんなこと。
でも、やっぱりつらいな…
このまま、みんながいるところに行きたくはないので、
お風呂、諦めよっかな…
え…?
はじめてのことに、動揺が隠せなくて…
でも確かに今、裕太くんに、抱きしめられてる…
そう言って、体を離された。
急にいろんなことがありすぎてついていけない…
いま、告られたよね…
でも、さっきの話題に戻った?
どういうこと…
裕太くんの顔が急に変わった。
また抱きしめられた。
ほんとに…どうしちゃったの…
わたしもめっちゃ、
ドキドキしてる…
せっかく、
気持ちを認めようとしてるのに…
顔を上げたら、視界の端に龍友くんが写った。
そして次の瞬間、目の前にいた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。