第20話

いいかな、
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2018/12/19 13:46
乃々華
ゆ、ゆうたくん?







冷えて寒いのか、怖いのか、











震えが止まらない…




















裕太
大丈夫?
乃々華
まって、どこにいるの…?
裕太
脱衣所みたいなとこや
乃々華
電気、付けて…
裕太
ごめん、無理や、停電らしい














嘘でしょ…?


















乃々華
どうしたら、いい?
裕太
…乃々華、今は、全部忘れていいから、こっち、来れる?










涙が出てきた。

















乃々華
わかった
裕太
こっちや、
乃々華
…うん













もう何も考えなかった。


















裕太
目瞑ってるから、気にせんでええで
乃々華
うん、ありがと












裕太くんが教えてくれたおかげで、








なんとか脱衣場まで辿り着いた。














乃々華
なんで、来てくれたの?
裕太
好きやから














こんな状況だからか、心臓の音がうるさい。



















裕太
ごめん、嘘。…いや、嘘じゃないけど
乃々華
…うん
裕太
…停電して、風呂入ってるの知ってるの俺だけやったから
乃々華
ほんとに、ありがと















話してるうちに、服を着終わった。























裕太
目、開けてええ?
乃々華
うん、いいよ






だいぶ目も慣れてきて、裕太くんが目を開けたのが分かった。
















乃々華
…着替えてるとき、ほんとに目あけてないよね?
裕太
んー…
乃々華
え?
裕太
どうやろな
乃々華
…嘘だよね
裕太
…おん
乃々華
ま、いいよ、助けてくれたし…
裕太
それほんまに言ってる?
乃々華
…なんか、昔、いろんなことされて、慣れちゃって
裕太
…どういう、こと?













裕太くんになら、話しても、いいかな

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