講堂に入ると私は一番乗りだった。
先生達からもはやいねー。と声をかけられた。まずおめでとうでしょ?って思ったけどね。
でも確かに早すぎたかもしれない。だってまだあと40分近くあるし。
寝ようかなぁと思っていた。そんなときに後ろからまた元気な声が聞こえてきた。
うわぁ、凄いうるさい。
栄純くんとやらとは同じクラスになりたくないなぁ。あ。でも面白くなりそうだ。
ドンドンドンドンドン
足音が近づいてきてる。しかも一人分の足音?ピンク頭君はこんな足音鳴らすような子じゃないだろうし、いやまじで?そんなことある??
よくあれを秘密話とかいえるなぁ。
あれが秘密話だったら普段の会話でも秘密話だよ。
隣に座り、じっと見つめてくる沢村くん。
このこ、意外とタイプかも。
なんて思っちゃった。
待って、ちょっと不覚にもカッコイイとか思ってたこと見破られてる?
いやいや、そんなわけないよね
いやいやいやいや、そんなわけ、
小湊くんとは仲良くなれそうだ。
それに比べて沢村くんは、
ほんとうに、うるさい
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。